隠居の独り言 87

敬老の日」今年は9月第3月曜日に連休変更されたが、それはどうでもいい。先日総務省から発表された高齢者人口は3186万人で過去最多で総人口に占める割合は25.0%強で、過去最高となり4人に1人が高齢者となる。高齢者への社会保障予算は約30兆円で毎年1兆円が自然増になり若者の減少で収入が減り赤字が増えていく。消費増税が頼りだが、昨今のデフレ脱却、防衛費の増大、自然災害の多発、等々で増税もままならず、困り果てる。そもそも「敬老」とは若い人からの言葉で最近の若い人は老人を敬うより邪魔者扱い風潮があるのがいただけない。一方、今の老人も情けない。敬われるどころか日進月歩の世間に付いてゆけず、頑固だけが取り柄では嫌われる。近所の老人会があったが、みんなの近況報告なるものを聞いていると、話題の殆どが自分の病気のことばかりで物忘れがひどくなった、脳梗塞でひっくり返った、腎臓を患って酒が飲めない、足腰弱って杖を突くようになった。高血圧、血糖値、不整脈、健康診断的の会議みたいな同病憐れみの話題が延々続く・・いやだねぇ、年寄りは!歳を取れば誰もが体の部品が傷むのは当たり前だから病気の愚痴のこぼしは止めたほうがいい。気が滅入る。それにしても世の中には、たくさん病人がいるものだ。病院の患者の人の多さよ!二時間待ちの三分診療!この頃は予約制になって大分マシになったがそれでも充分に待たされる。根本的な原因はみんなが長生きをするようになったからで、病人が増えるのは当たり前だ。予防医学とかが盛んになって様々な健康法を試みても年齢には勝てない。半世紀以上も使い続けていれば機械同様に部品が傷んで悪くなるのは仕方あるまい。そもそも健康という完全状態を理想としながら実際は不完全状態でいるのが現実の年齢と姿というものだ。俗に一病息災という。不完全なのが老いの正常値で病気と仲良くするのが、健康という理念と思う。