2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

長寿社会(8)

私の人生の砂時計には、どれほどの砂の残量があるか分からないが 所詮は運と思う。余生の時間はお金じゃ買えないが残りはおつりだ。 3年前の健康診断で血液検査の腫瘍マーカー(PSA)の数値が上がり 精密検査で前立腺ガンの告知を受け、其の後に全摘出手術を…

阪神優勝

夕べは久しぶりにTVに酔った。 朝刊はどれも一面に「阪神優勝」 ファンとしてこんなに気持ちの 高ぶる日はそうはないだろう。 優勝への過程は、さておいて 阪神ファンの熱狂振りはなぜ? さかのぼれば昔大阪城落城で 太閤の天下は徳川家が江戸へ 政権を移…

長寿社会(7)

先日、財務省から発表された2003年度の日本の財政の連結決算によると 資産は840兆円で負債が1080兆円になっている。そのうちの資産の部は 建物や道路の不動産、地方自治体等への貸付金などが多く、一般会計では 資産が227兆円、負債が515兆円の債務超過で民…

里の秋(3)

空はあくまで高く風は澄んで心地よく 大地は秋の色に染まって、いい季節だ。 私選の七草はコスモス、キスゲ、ソバ アオイ、ミズヒキ、ノギク、彼岸花等。 里にはおみなえし(女郎花)の群生が あちこちに見られる。美女に負けない 美しさから名づけられたと…

長寿社会(6)

映画化された昔の物語に「楢山節考」があるが年金も保険も無い あの時代の年寄りは非生産者として間引きされる運命にあった。 映画は70歳で村の掟に従って母を捨てるために山へ連れて行く 息子(緒形拳)と母(坂本スミ子)の好演が観客の胸を打ったが 家族…

里の秋(2)

秋の野山の花といえば「秋の七草」 万葉詩人の山上憶良が詠った七草の 萩、桔梗、葛、撫子、女郎花、藤袴 自然に育っているのは尾花(ススキ) くらいで残りは栽培種になっている。 季節の実感は自然を求めて目で見て 花に触れてその空気を吸うのがいい。 こ…

長寿社会(5)

今回の総選挙で小泉内閣の構造改革に国民は期待を掛けたが 果たしてその改革は国家百年の計に基づいたものなのだろうか。 現在、8500万人の生産年齢人口が20年後には1000万人も減り いわゆる団塊の世代の人々が介護の世話を受ける2025年頃は、 2人強で高齢者…

里の秋(1)

秋を求めて栃木の里をドライブした。 田園は黄金色に染まり山々の緑との 色彩のバランスは里の自然が描いた 絵画を見るようだ。ところどころに そば畑の可憐な白い花が咲き乱れて 新そばシーズンの露払いを演出して いるように、とても可愛らしい。 路傍に咲…

長寿社会(4)

戦国時代の初期、北條早雲は伊豆に旗揚げして小田原城を攻め滅ぼし 関東を手にしたときは85歳になっていた。当時の戦国武将としては 領民にも優しく租税も低く抑え、自らは質素倹約に徹し、名君として 崇められた。若き日の辛苦が農民の苦労を知り、彼の真価…

愛知万博終わる

夏のある日あの超満員のあの炎天下に 孫二人を連れてよくぞ出かけたものと 思いながらあの日の事を反芻している。 今の先端技術や(見られなかった)や 世界中を凝縮したような万国博覧会は 何度見ても楽しい。大阪、沖縄、筑波 など何回か見に行ったがどれ…

長寿社会(3)

先日の夕刊の「よみうり寸評」に「シルバー川柳」の今年の入選作を 見て思わずなるほどと笑みが出た。「忘れえぬ人はいるけど名を忘れ」 「診察券五枚で週休二日制」「老木は枯れたふりして新芽出し」見事! 川柳を詠む感性とユーモアがあれば老いは忘れるよ…

水戸偕楽園

萩の名所の水戸の偕楽園に出かけた。 金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに 日本三名園の一つでさすが素晴らしい。 梅園をはじめ桜、つつじ、紫陽花、萩、 四季を通じて花は優しく迎えてくれる。 深山幽谷の趣のある竹林や杉林なども 明暗に富んだ庭園の風情…

長寿社会(2)

年を重ねてくると仕事関係も友人も自分より年下の人と付き合うことが 多くなって新しい情報が得られるのはとても嬉しい事だ。最近のように 情報化が加速的に早くなって行くと付いていくのは難儀な事もあるが 好奇心さえ失わなければ、なんとか仕事も趣味もこ…

後楽園球場

江戸の昔ここは徳川御三家水戸藩の 屋敷跡で黄門さんでお馴染の光圀が “先憂後楽”のたとえで作られたと 言われる大名庭園の中に建造された。 球場の元の地主が幕府直轄だったので 江戸出身の方は巨人ファンが多い。 今年の“G”はBクラスが決定的で アンチ巨…

長寿社会(1)

昨日の敬老の日は新聞やTVは「老い」についてのテーマが報道された。 ここ一、二年のうちに団塊の世代の人たちがどっと定年を迎え、いわゆる 老人の人口が爆発的に激増して、老齢化社会が現実のものになってきた。 65歳以上の人が人口の五分の一になる時代…

小石川植物園

残暑も消えてすっかり秋めいた週末に 植物園を散策した。夏に咲いた花々も 散り始め、秋を彩る七草もこれからの 今の時期は訪れる人も少なく、木々や 草花が生き生きとしている感じだ。 園内には写生をしている絵描きさんが 一心に気持ちを作品に集中させて…

不公平感つづき

田中真紀子が吠えた「だいたいねぇー、タヌキしか通らない場所に高速道路を 作ろうなんて発想がいけないんですよ!」なかなか上手い事をおっしゃる。 お友達の越後屋さんhttp://d.hatena.ne.jp/dozzy/が先日ドライブで北海道を 旅されたが道路事情にはご満悦…

秋祭り

向島の牛島神社の祭礼が始まった。 神田や浅草の派手さはないけれど 下町のお祭では有名かもしれない。 隅田川に面した神社の境内では 本尊「撫で牛」が鎮座ましまして 自分の体のわるいところを撫でて 牛の同じところを撫でると病気が 治ると信じられて大勢…

不公平感

昨日も書いたが年金の不公平もさることながら職人の後継ぎがいないのも 切実な問題だ。日本人特有の優れた“匠”の技術が途絶えていくのは 由々しきことだと思う。いかにロボットやコンピューターが発達しても 細かい部分では人間の手には敵わない。日本の産業…

回転寿司

日本人も上手いものを考えるもので 回転寿司もその傑作の一つに違いない。 昔の寿司屋はお好みのものを注文して その場で握ってもらうか、上中並の 三種類で、中身のほうもお任せ的で なにが出てくるかの不安があったが 回転寿司は一目瞭然で好きなものを 皿…

年金一元化

今度の選挙は郵政民営化一本の小泉劇場に大衆は酔ったが、日々の生活に 関わる年金問題があまり論議の対象にならなかったのはどうしてだろう? 仕事仲間で親しい帽子の縫製職人がいる。彼は当年65歳、若いときから 職人になり結婚して奥方と二人で朝早くか…

敬老の日

めでたくもあり、めでたくもなしの 敬老の日を前に孫が通う幼稚園から じじばばに招待状が届いた。 招かれた大勢のじじばばと孫たちと お遊戯したり盆踊りを踊ったりして 半日を楽しく過ごさせていただいた。 子供たちの喧騒は耳にとても心地よく お話をする…

蝉の声

九月も中ほどに来ると蝉の種類も変わってくるようで真夏のミンミンから ツクツクボウシやヒグラシの声にバトンされて季節の移りを耳で感じる。 思い込みとは面白いものでツクツクボウシと聞くからそのように聞こえるが 「美味しい、よしよし」とか「つくづく…

安田庭園

残暑が続いているが夕方になると 孫と一緒に散歩に出かける。 家近くの震災祈念堂や安田庭園は 格好の散歩コースで暑い昼最中は 避けて日が傾きかける頃の庭園は すがすがしくてとても気持ちがいい せみ時雨のなか今はサルスベリが みどりの庭園に色を添えて…

小泉劇場つづき

♪戦いすんで、日が暮れて・・酷暑のなかを、走って叫んで手を振って、 沸いた選挙の熱気も去り、天候も秋めいて元通りの静かな世間に戻ったが ゴミだしにする、先月に買った週刊誌の見出しに思わずニンマリ見とれた。 「自民党を300億円で買うと豪語した…

大相撲九月場所

両国国技館で大相撲秋場所が始まった。 初日に朝青龍が敗れて座布団が飛んだ。 今までの座布団は青色が定番だったが 今場所から赤色になって同じ飛んでも 派手な感じがしてとても面白い。 かつての日本人は足腰が強くて相撲や 柔道などの格闘技はお家芸と言…

小泉劇場

予想通りの小泉大勝利だった。 先行き不透明な現代の社会は 織田信長的な強いリーダーを 求めるのは自然の摂理だろう。 一ヶ月前に森前首相がしなびた チーズを片手に今回の総選挙の 回避を促したら首相は言った。 「俺は殺されてもいい!」 その名セリフで…

夏の終わりに(11)

戦後間もなくの日本中の各都市は月面のような廃墟の風景が広がっていた。 戦災で焼け出された人たちは親戚縁者を頼って田舎に逃げたが、縁者のない 都会の被災者は着の身着のままで焼け残った公舎や駅の構内に雨露をしのぎ、 食を求めて彷徨ったが、弱い年寄…

愛知万博(6)

僅か二日間の会場巡りだったが、 他にアイルランド・オーストリア キューバ・ドミニカ・メキシコ コスタリカ・アルゼンチン等々 ミニ世界一周をしているようで 暑さも混雑も時間も忘れて回った。 愛・地球博と名づけられた万博は 大成功で、まもなく閉館され…

夏の終わりに(10)

口惜しかった。多勢に無勢ではどうしようもなく手を抑えられ殴られ蹴られて 抵抗も出来ずに痛みに堪えていたが、仕返しの気持ちだけを持ち続けるのが 精一杯だった。手足はアザだらけで顔は腫れて、どうやら家に辿り着いたが 惨めな姿に両親も驚き、みなに心…