小泉劇場

harimaya2005-09-12

予想通りの小泉大勝利だった。
先行き不透明な現代の社会は
織田信長的な強いリーダーを
求めるのは自然の摂理だろう。
一ヶ月前に森前首相がしなびた
チーズを片手に今回の総選挙の
回避を促したら首相は言った。
「俺は殺されてもいい!」
その名セリフで劇は始まった。
監督、脚本、主演の小泉劇場
興行は大成功の裡に幕を閉じる。
日本の将来にとってこの選択が吉と出るのか凶と出るのかはお釈迦さんにも
予想は難しいが、選んだのは私たちで責任は誰にも転嫁することは出来ない。
橋本、亀井などの各派閥は選挙の前から壊滅状態で、有って無きが如し、で
郵政問題棄権者でさえ賛成の誓約書を書かされている以上は自民党員全てが
小泉派と言うべきだろう。今回の反逆者抹殺劇は戦国時代の信長を思わせる。
歴史に「イフ」は禁物だが、もし郵政民営化参院を無事に通過していたら、
今回の大勝もなかったし、小泉改革も遅々としか進まなかったに違いない。
皮肉にも時代を読めない造反者が、首相を助け日本をまともな軌道に乗せた。
首相はオペラのワーグナー愛好者なのは有名だが、かつてナチのヒトラー
好み、ヨーロッパは戦後ワーグナーの曲を演奏されない時期もあったそうな。
首相の祖父、又次郎はヤクザの親分で、全身に天に舞いあがるような勇壮な
竜が彫られていたと云う。首相が幼児のころ刺青に興味を持って風呂の中で
祖父の背中をタオルで懸命にこすったが落ちないので不思議に思ったらしい。
ヤクザはケンカをしたら絶対に引かない。今回の選挙の手法もケンカのようで
そのDNAを持つ首相に国民は喝采して支持した。これも時代の要望だろう。
又次郎は後に国会議員になり浜口内閣の郵政大臣になり衆議院副議長にまで
登りつめたが、ライオン首相と言われた浜口雄幸(1870-1931)の気質とか
祖父の郵政とか、なにか因縁じみた巡り合わせに歴史の繰り返しを感ずるが
浜口雄幸は凶弾に倒れ,其の後の日本がずるずると奈落に落ちたことを思うと
今が国の曲がり角にきている気がしてならない。大化の改新安土桃山時代
幕末、敗戦、日本の歴史は改革の都度、強力なリーダーが国を治めてきた。
首相は信長やヒトラーにはならないと思うが、強いリーダーシップで日本を
いい方向に導いて欲しい。