2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

隠居の独り言(798)

日本人はペリーの黒船来航で「海の外」を知るようになるが、それまでの長い間、 人々は日本だけが独立した天下だと思っていた。戦国期に織田信長も天下布武と 謳って日本を征服すれば天下を取ったと意気込んだが、周り全てが海の島国では 大陸に住む人から見…

春のうららの・・

滝廉太郎が隅田川の桜を愛でた「花」は 組曲「四季」の1曲で、作曲されてから 今年で110年になるという。しかし彼の 音楽の才が、これから咲こうというのに 夭折した23歳の生涯はまさに桜の如く 短く美しく哀しいように散っていった。 神は何故あまりに早く…

隠居の独り言(797)

普天間基地問題はなかなか決まらない。当たり前だ。アメリカも沖縄の人達も 100%満足できる場所があるわけがないし、十数年も苦労して日米が合意した シュワブ沿岸案を蹴飛ばして、これ以上の良い案があるとでも思ったのか? 民間の取引なら契約を破棄する…

チューリップ

東京での桜の開花宣言が発表されたが それより先に丸の内界隈を楽しませる チューリップは既に満開を迎えている。 数年前まで丸の内といえばオフィスの ビル街の無機質な風景だったが今では ファッション店や洒落たレストランが 並び、通りの石畳や街路樹も…

隠居の独り言(796)

幕末の十九世紀中頃、同じ日本の中でも藩や地方によって制度がこれほど違うのかと 驚き不思議な気分さえする。例えば長州藩、明治に初代首相になった伊藤博文などは 卑賤の出だが、長州・萩の町の武士の家のあいだを使い走りしていた名もない少年が 吉田松陰…

ニコライ堂

ロシア正教の日本の総本山・ニコライ堂は 東京・神田駿河台に堂々と聳え立っている。 建物は、御茶ノ水の景観に無くてならない 明治24年に竣工されたから歴史的にも古く 今では国の重要文化財に指定されている。 ドラマ竜馬伝で半平太から切腹を命じられ 竜…

隠居の独り言(795)

最近の政治の言葉にマニフェストがあるが、これは議会制民主主義の本場イギリスの 真似らしいが、選挙公約という立派な日本語があるのに安易なカナカナ語を何故使う? イギリスの政治がそんなに立派なのか?18-19世紀には、地球上のあらゆるところを 植民地…

小村井梅園

頃は江戸時代の半ば、両国橋を渡り下総の国、 亀戸・小村井の里は多くの梅の木が植えられ この時期は大勢の梅見客で賑わったという。 大地主の「梅屋敷」には将軍様はじめ大名や 商人が梅を愛でに訪れた記録も残されている。 安藤広重の錦絵にも「小村井梅園…

隠居の独り言(794)

ドラマより話は遡るが、江戸時代を通して最大の国家的危機はペリー艦隊の来航で この時、幕府の政策を担当していた老中・阿部正弘は幕閣にはかり外様大名にも 意見を求め「戦争だけは回避する」としペリーの要求を受け入れることにした。 積極的な開国でない…

お雛様の片付け

一昨日、土曜日にお雛様を片付けた。 俗信に、お雛様を早くしまわないと 婚期が遅れるという言伝えがあって 節句が終わるとすぐに片付ける家は 多いが、気にしないことにしている。 着飾った人形達が年一度の晴舞台を 楽しんでいるのに僅か半月足らずで 雛壇…

隠居の独り言(793)

三月は卒業シーズン、学生たちは進学に或いは社会にそれぞれ大きく育っていく。 思い出せば15歳の春に中学校を出て上京してから早60年以上の歳月が流れた。 卒業式の一月程前に担任の川崎先生が○○君、答辞を読みなさいと言われて驚き そして先生の熱いご厚意…

メジロ

春を告げる鳥の代名詞は鶯だが メジロも劣らず美声がよく響く。 梅や早咲きの桜の花びらに蜜を 求めて飛び交う鶯色のメジロは 目の周りが白くとても愛らしい。 鶯もメジロも花に止まる動きが 早過ぎてカメラマン泣かせだが 連続シャッターで何とか一枚・・ …

隠居の独り言(792)

震災祈念堂通りの向かい側に老舗の鯛焼き屋があっていつもよく売れている。 暖簾は元祖と書いてあるがこの演目は方々にあるので素直に信用出来ないが 皮がほどよくパリっと焼けてアンコの甘味もちょうど良く、とても美味しい。 小豆味の好きな甘党には上品な…

東京大空襲

65年前の今日、アメリカ空軍B29・300機が 東京へ焼夷爆弾を多数落とし、10万人以上を 死亡させ都心の殆どを焼失させた悲劇の日で、 戦争の残虐を今に物語る。B29のやった事は まず周囲から爆弾を落として市民の逃げ場を 巨大な火の壁で遮断しその中に無差別…

隠居の独り言(791)

大河ドラマ「竜馬伝」で竜馬役にミュージシャンのイケメン・福山雅治が選ばれた 最大の要素は竜馬の人間像が美丈夫で格好良く多くの女性にもてたのがあげられる。 竜馬の身長は172センチ、体重は80キロ、体つきは筋肉質で逞しかったという。 当時の日本人は…

東京スカイツリー

今年末の完成予定の東京スカイツリーは 二月末現在で300mを超えたというから 今の風景は東京タワーと同じ高さになる。 完成時には634mの威容だから一ヶ月に 30m以上成長する姿が、とても頼もしい。 見所は大勢の写手やマニアがたむろする。 東京の新名所は…

隠居の独り言(790)

ギターコンサートは、月に一度の割合で聴きにいくが、その大半は入場料が無料で、 それはとても有り難い。でも実はタダというのはあまり良くないのではないか・・ 無料コンサートの客は、わりあいと無責任で騒がしいし、高額の入場料を支払った 演奏会場では…

安田庭園と雪吊り

西洋では何百年も景観の変わらない 街が多いそうだが、東京の町だって 何百年前の江戸時代に地方の大名が 暮らしていた屋敷跡の庭園の景観を 今に伝えている。借景が変わるのは 時代の変遷としても実に残念に思う。 いつもの散歩コースの、安田庭園は 常陸笠…

隠居の独り言(789)

バンクーバーは終わった。閉会式に浅田真央が旗手を勤めたのはとても良かった。 終盤のスピードスケート女子団体の0,02秒差というのは運の悪戯としか言えない。 日本のメダルは銀3銅2だが世界の実力からいって選手達はほんとによく戦った。 でも韓国は日本の…

雛祭り

三月三日の雛祭りは女の節句だが 子や孫に女が六人いるので喧しい。 今夜あたりご馳走が出るのかな? ここ両国駅でも構内の特別階段に 雛壇が飾られ乗降客が立ち止まり 見とれている。冬と春の合間に 華やかな節句があるのは日本人の 四季を愛でる素晴らしい…

隠居の独り言(788)

大河ドラマ「竜馬伝」の第九回は「命の値段」だが、幕末の志士たちは今に思えば 随分と命を粗末にしたものだろうと感じる。思想というものは一旦それを信じたら 左右を見る余裕も無く命を張ってまでも貫き通す。吉田松陰がその最たるものだが 自らが密航や倒…

第九コンサート

恒例の5000人による第九コンサートが 昨日、両国国技館で催された。国技館の 定員数が一万人で出演者が五千人だから 観客も五千人、全国から集まった合唱団が 力いっぱい歌う迫力の臨場感は言葉が無い。 その中には、学校に通う孫も一緒に歌って 場内が割れ…