2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

小僧(銭湯)

上京したころは会社に五右衛門風呂があったが下町の各家では 内風呂があるのは少なくて番頭さんなどは銭湯へ通っていた。 入社して間もなく工場部分を平屋から二階建てに立て直すことになり 小僧も生まれて初めて銭湯に行く事になり連れて行かれたときは脱衣…

春遠からじ

今週はこの冬一番の寒気が日本列島を襲うらしいが ここが我慢のしどころ、峠を越えれば春が待ってる。 今年は酉年のせいかここ不忍池の冬鳥がとても多く 人口もとい鳥口密度が高くぶつかりそうに泳いでる。 私が上京した昭和2,30年のころは東京にもひと冬に …

小僧(花札)

月の支払日に職人さんたちが夕方に集まって仕事話や親睦の意味もあって みなで飲食の後、無尽(お金を出し合って入札する一種の融資制度)など して、あとは花札遊びに夢中になった。遊び方そのものはコイコイだけだが、 その前の段階でサイコロの丁半、配ら…

東奔西走

季節商品を扱っている我が社は今が一年の中でも 最も忙しい時期で春物の納品、盛夏物の企画見本 お得意様との打ち合わせ等々、猫の手も借りたいし やまたのオロチの八つの頭と尾にもお願いしたい。 この業界は閑と繁が極端すぎて毎年の繰り返しだが 年を通じ…

小僧(喧嘩)

今では自分でさえ信じられないほど子供の頃から若い時代にかけて 短気で粗野でケンカッぱやかった。学校時代では不良仲間に入り、 硬派としてイキガッテいて両親や先生に随分と心配をかけていたが 上京後も性格は変わらず同僚たちや近所の小僧と年中喧嘩が絶…

先週は奈良近辺に遊んだ。京都奈良は修学旅行の メッカだがこの季節は閑散として古都の雰囲気は 今が一番いいかも知れない。旅は好きだが最近は 足の向くまま気の向くまま「気まま旅」が面白い。 私は司馬遼太郎のファンで「街道を行く」を読んで その土地を…

小僧(聖歌隊)

小僧が大手の繊維会社に出向していたとき先輩に早稲田のグリークラブの出身者がいて 日曜日に進駐軍の教会で歌っていたがある日小僧に一緒に行かないかと誘われ歌ったら 指揮者にテノールが不足しているので入会を勧められ簡単な英語の音読と読譜のテストで …

NHK海老沢会長辞任

身の処し方、引き際を教えてくれた会長の辞任劇だと思う。 部下の不祥事が明らかになった時点で責任を明確にし自らも 潔ければ海老沢さんの晩節を汚さずに済んだものと悔やまれる。 恋々と権力に固執し未練がましく醜い姿勢は哀れにさえ映ってしまう。 天下…

雛人形

あと一ヶ月と少々で桃の節句なので雛人形を 先日虫干しをした。40年も前に買った人形は 少し色あせたが古き風格があっていいものだ。 女の子の幸せを願うお雛様は親から娘へ孫へと 引き継いで健やかさを祈るとてもいい習慣だ。 人形の数を数えてみたら今の私…

小僧(縁日)

会社では見本残りや売れ残ったものはテキヤと呼ばれる露天商に 二束三文の値段で売り、それらを彼らはあちこちで開かれている 縁日で売りさばいていた。東京の縁日のあるのは例えば神田明神 水天宮、とげぬき地蔵、芝の金比羅宮、富岡八幡、毘沙門天等々 毎…

富士

東京駅から東海道新幹線で50分程乗ると右手に きらめくような雪化粧をした富士の姿が見える。 新幹線に乗る機会は多いがやはり冬の冠雪がいい。 「雪という字も墨で書く」見た目には雪は美しいが 新潟の地震被害地の容赦のない大雪には心が痛む。 「上の雪、…

たまゆら

曽野綾子の小説に「たまゆら」があるが決して一緒になれない運命的な恋の淋しさの 模様が画かれている。思いだけが残って実現しない忍ぶ恋の言葉が「たまゆら」だろうか。 「玉の緒よ、絶えねば絶ねながらへば 忍ぶことのよはりもぞする」 式子内親王 男はす…

小僧(初恋)

「あぁ、あの初恋の美しかった日を 呼び返してくれる人があるならば あぁ、あの嬉しかった時のひとときでも 呼び返してくれる人があるならば」 “ゲーテ、初恋を失って”より 私の初恋は小学校3年生のとき、近所に住む 同級生の女の子が下校の時に私の切れた…

老いの品格

今年75才の作家、松永伍一さんは老いに品格を備えるためにいい事をおっしゃった。 ①健康であること②脳を鍛えること③感動すること④驕らぬこと⑤おしゃれ感覚を持つこと。 人はみな老いていきます。老いから遁れることは地球上で一つの例もありません。 せめて…

還暦

今年は昭和に譬えれば80年になるが20年に終戦なので 終戦直後の戦後に生まれた方は還暦を迎える。早いものだ。 過ぎし日の戦後の60年を調べてみました。思い出してみて下さい。 10才。保守連合で自由民主党になる。「エデンの東」が上映され 栃錦と若乃花が…

深川界隈

昨日、仕事の合間に深川不動と富岡八幡あたりを 散策してきました。江戸時代は「物見遊山」といえば 大方はこのこのあたりのことで、不動さんと 八幡さんをお参りし、アサリのいっぱい入った 深川めしを食べて、近くの須崎弁天に手を合わせ 男は須崎の岡場所…

勝海舟(1822-1899)

何年か前か江戸東京資料館で勝海舟展があって見に行ったのですが、なんといっても 見ものは西郷隆盛との江戸城明け渡しの会見の場面で教科書にも出てくる有名なもので 今なら現場写真でしょうが、海舟は自分であの歴史的な場面を画いて残したのにはとても 感…

モノの値段

ときどき干し竿屋が「干し竿はいかがですか、20年前の値段ですよ」と 車で流しているが、毎年物価が上がる気がして20年前は随分安いと思うが バブルがはじけたのは平成元年、平均株価38,000円が17年後の昨日の終値11423円、 土地も物価も会員権もご存知の通…

百貨店

私の趣味?の一つにデパート歩きがある。 週に一度は都内の百貨店巡りを楽しんでいる。 仕事のデザインや製造のことにも関連があるが それ以外のあらゆる商品や価格設定など世の中の モノを通じて経済の一端を垣間見る事が出来る。 その他いろいろな催し物が…

NHK、社会保険庁は解体せよ

最近の新聞記事など見るごとに腹が立つがNHKの特集「戦時の性暴力」など これを教育番組に放送すること自体に疑問を持つ思いだが、製作担当者たちに 問いたいがあなた方は正しい昭和の歴史を勉強なさったことがあるのだろうか? 戦争の恥(どこの国も同じ…

童話、童謡

昼寝のときなど孫たちに本を読んだりしてあげるが ふと気が付いたことがある。日本昔話などを読むと 子供にとってとても残酷なことが多く書かれていることの 思いがする。「舌きり雀」は舌を切られ「一寸ぼうし」は 鬼の目を針で刺す。「さるかに合戦」「か…

子供は風の子

子供たちは学校や幼稚園から帰るやすぐカバンや 帽子を脱ぎ捨て飛ぶように公園にいってしまう。 ♪さむいさむいと飛んでくる、 山の子、風の子、木の葉の子・・ 百田宗治の童謡だが、どんなに冷たい風の強い 冬のさなかでも戸外で遊びたがる子供たちの エネル…

小僧あとがき

自分自身を磨くいくつかの営みに「日記」があります。しかし自分史としてブログの世界に 載せるとなるとすこし趣旨が違ってくることに気が付く。過去をあまり語れないもどかしさ。 酒でも入ると自分の過ぎし日を滔々と延べたがる人種がいて、逆境をいかに生…

来年の今月今夜

♪熱海の海岸散歩する、貫一お宮の二人連れ 共に歩むも今日限り、共に語るも今日限り♪ 尾崎紅葉の“金色夜叉”は明治のころの読売新聞連載小説だが 資産家、富山に心動かすお宮に、婚約者の間(ハザマ)貫一は 「いいか、宮さん一月の十七日だ、来年の今月今夜…

大相撲初場所

場所が始まって前半戦で早くも朝青竜の一人旅。 横綱、大関をかけた魁皇、若の里はバタバタ負ける。 人気もいまひとつで国技館の玄関も閑散としている。 相撲は心技体と云うけれど技と体は立派に横綱だが “心”の集中力は一方的にモンゴル勢に負けている。 私…

小僧(30)

電力会の大物、松永安左ェ門は「人間は商売をする為でも 金を貯める為にも、政治をする為にも生まれたものでない。 人として第一に自己の生活を立てることが最も大切である。 決して急いだりせず今日のことは片付け明後日のことに手を 出したりするようでは…

家族と健康

休日はできるだけ家族との行動を大切にしている。 特に孫との接触は頭のクリーニングと身体のほぐし には最適な楽しい至福のときの流れかもしれない。 健康には特別気を掛けている訳ではないが仕事場の 両国界隈は江戸資料館や国技館等々、歴史に関わる とこ…

小僧(29)

私はずっと学歴コンプレックスに悩んでいた。人と初対面のときや 仕事に入るとき、必ず最初のはなしは相手の出身校であり、それが 人物の値打ちを判定する基準にもなる気がして、学歴の話を避ける ように話題を考え、商談や友人との付き合いも気にしながら生…

冬の空

我が家のツクバイも今朝は薄氷が張っていた。 冬空の抜けるような青色を映しながら・・ 都心でもこの季節は染みとおるような透明感の 青空がいっぱいに広がって光の春を演出している。 小高いところや橋の上から遠望すれば絵のように 北東には筑波山が、北西…

小僧(28)

竹が生長する過程で“節”を付けていくように人の一生も “節”を付けながら生涯を送るものだと思う。そのときは 気が付かなくても、あとで振り返ってみたら“節”だったと 思い起こすことは誰しもが経験することかも知れません。 人は知らず知らずのうちに自分を…