たまゆら

曽野綾子の小説に「たまゆら」があるが決して一緒になれない運命的な恋の淋しさの
模様が画かれている。思いだけが残って実現しない忍ぶ恋の言葉が「たまゆら」だろうか。
「玉の緒よ、絶えねば絶ねながらへば 忍ぶことのよはりもぞする」  式子内親王
男はすぐに女を求める。しかしそれは恋のみで愛を伴わないことの多い場合がほとんどだ。
多感なころはそれでいい。「男にとって愛は生活の一部だが女にとって愛はその全部である」
これはバイロンの言葉だが男も女もその人生の大きな誤解のまま生涯を終える人が多い。
いつかそれに気が付いたとき「たまゆらの恋」の素晴らしさの感覚を身に付ければ最高と思う。