2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

隠居の独り言(717)

「こずかた(盛岡)の城の跡の草に寝て空に吸われし十五の心」啄木の詩が 大好きだった中学の頃、就職で東京行きが決まったある日、姫路城の草叢で 空を仰ぎながら啄木の気分で、希望と家族と離れる寂しさで一人涙を流した。 昭和24年春、中学を卒業して上京…

姫路城3

秀吉が築城し池田輝政が完成させた白鷺城も 幕末の頃は徳川四天王の一つ・酒井家がいた。 千姫の嫁いだ本多家はのちに不行跡のために 移封され次に群馬・前橋の酒井家が入ったが 我が家の先祖も酒井の家来として付いてきた。 徳川最後の将軍・慶喜が大政奉還…

隠居の独り言(716)

「ふるさとへ廻る六部(巡礼)は気の弱り」という江戸時代の川柳があって 巡礼も歳を重ねると故郷に足が向いてしまう老いの哀しみを詠ったものだが 最近はそのせいなのか旅というと、つい関西弁を聞きたくて西方志向になる。 関西生まれといっても小さい頃の…

姫路城2

城にまつわるロマンの話しは多々あるが 中でも有名なのは家康の孫娘「千姫」の 物語で、最初は政略結婚で大阪城に住む 豊臣秀頼の妻になったが豊臣家は滅び、 その後、姫路城の本多忠刻に再嫁する。 今でも嫁に来た時に建てられたという 新夫婦の新居の化粧…

隠居の独り言(715)

休日は大阪城に孫と遊んだが、この天守閣は昭和になって建てられたもので 天正年間の木造天守閣でなく鉄筋コンクリートの永久性をもつ記念建築物で 今は大阪のシンボルとなっている。外観的には秀吉が建てた当時の天守閣の 桃山形式の煌びやかな城郭のイメー…

姫路城

故郷の誇り、姫路城に孫を誘って訪ねた。 今秋から5年を費やし天守閣修理のため 城に覆いを掛けられるので秀麗な天守は 当分見られない。今では新幹線の窓から 遠くにしか見えなくなったが昭和の頃は 明石を過ぎて播磨平野に入ると、遠くの 小高い姫山の上に…

隠居の独り言(714)

昨日は何十年ぶりかの日食だというのに東京は生憎の雨模様で観察はとても無理、 それでも雲上の天空ショーは東京でAM11時ころ太陽の75%が欠けたというが 昼間の明るさが多少グレーを増した程度の風景で体感的には殆ど感じられない。 太陽と地球の中間に月が…

夏休み

孫たちが今週から夏休みに入って 朝から喧騒が家中をコダマしている。 それにしても都会の中の子供たちは 遊ぶ場所が限られていて可哀想だ。 近くの公園とてそれほど広くもなく 遊んで一時間もすれば飽きてしまう。 結局、家でゲームなど時間を過ごす。 子供…

隠居の独り言(713)

昨年の大河ドラマの宮崎あおい、瑛太主演の「篤姫」がヒットしてから歴史を 好きになった人が多く、今年の「天地人」もTV視聴率のTOPを維持している。 視聴者の、所謂「歴史好き」と言う人は例えば南北期は足利尊氏と後醍醐天皇が 戦ったとか、応仁の乱が…

衆議院解散

今日、麻生太郎首相が衆議院解散の発表をする。 思えば麻生内閣が発足して、僅か一年足らずで 内閣が替わるなんて、まるで使い捨てのようだ。 「もったいない」の言は、物を大切にする事や 目上を尊敬するものだけでない。政治の世界も 人気者だったライオン…

隠居の独り言(712)

18-19世紀のイギリスは地球上で日の没するところが無い大英帝国を誇っていた。 植民地からの収益で世界中のイギリス人の家の大抵が住み込み女中がいたという。 イギリスのみならず欧州の白人国家の殆どがアジア・アフリカの土地で殖民して 現地人を搾取し或…

花壇

公園の花壇はPEACEの文字で彩られている。 世界の指導者は口ではキレイゴトを言いながら 国家エゴがむき出しで、先だってのイタリアの G8も温暖化、核兵器削減、軍縮など何一つも 合意点に達しない。何のための会議なのだろう。 北朝鮮をめぐる問題も六カ…

隠居の独り言(711)

麻生太郎の解散宣言は首相だけが持つ専権事項の行使であり他の人がとやかく 言う事でないと思う。今までの麻生太郎の宰相としての出来は可も不可も無く 特別に失点も無いのに何故か人気が無いのは太郎個人のことより不況、収入減、 失業、雇用情勢は厳しく、…

夏の夕暮れ

関東・甲信越も愈々梅雨明けをした。 真夏の暑い陽差しが落ちていく頃、 夕暮の空は見事に美しい。幾層もの 夕雲が落日を映して、長くたなびく 彩雲は、暑かった今日を忘れさせる。 89歳の天寿を全うした堀口大学は 「夕暮れの時は良いとき、限りなく 優しい…

隠居の独り言(710)

都議選は民主党の圧勝に終わったが、考えれば選挙前この梅雨時の蒸し暑い中を 候補者は汗だくで身を粉にし声を枯らせて奮闘したのは何も都民のためではない。 「都議会議員」という名の肩書きのためで、その看板は大いにご当人に箔が付く。 譬えに優れた子供…

梅雨の晴れ間

鬱陶しい曇り空が続く梅雨時の中でも 時々「天の神様」は中休みを下さる。 すっきりした初夏の青い空ではないが 鮮やかな木々の緑がいよいよ眩しい。 日曜日の晴れ間は都議選の投票を終え 孫達と水元公園に遊んだ。孫にとって 夏の日の遊びは何といっても水…

隠居の独り言(709)

静岡知事選は民主党が僅差で勝利したが、都議選は与野党どちらが美酒に酔うか。 麻生太郎首相に解散の時期を質問すればハンコを押したように「しかるべき時に しかるべき決断をいたします」返事の答えが最初から分かっているのに質問する マスコミもワンパタ…

DUO AMISTAD

このほどレキント・ギターの名手で 歌手KさんとDUO ESPERANZAで 大活躍されているM,Miyasiro氏と DUOを組むまたとない機会を得た。 弾き語りは自作自演の自己満足だが DUOの魅力はメロディの美しさと その音の深さや幅に陶酔するようで 演奏の素晴らしさは…

隠居の独り言(708)

8年前2001年の梅雨時に医師から前立腺ガンの宣告を受けた。数ヶ月前に病院で 「小水の出具合はどうですか?」「そういえば出るまでに多少時間が掛かります」 医者は、それでは検査をしましょう。最初に行なわれた事は血液を抜かれPSA (前立腺特異抗原)とい…

七夕

織姫と彦星が一年に一度の逢瀬を楽しむ 天の川はいつも梅雨時の雲で見えないが 新暦なので仕方ない。川のように見える 数億を超える銀河の姿にまつわる行事は 遠い昔に中国から伝わった悲恋の物語で、 一年に一度の逢えない哀しい二人の話が 日本にもたらさ…

隠居の独り言(707)

「しかと心得ました」「左様でござりまする」これは戦国期の武士言葉の例だが 室町時代以前の日本では人の往来がさほど無く、地方の人々は土地独特の言葉で 生活が成り立っていた。国を治める中央の施政者にとって法律の伝達や年貢等の 調達には共通語が必要…

都議選

衆院選の前哨戦ともいえる都議選が スタートし街の中が騒がしくなった。 石原慎太郎知事を支える自公与党が 過半数を維持できるのかが焦点だが 各党とも総力戦で臨んでいる感じだ。 家の近くの駅では石原慎太郎自身が 声を枯らせて与党の応援演説をして 築地…

隠居の独り言(706)

戦後の一時期、中学に通う自分は兵庫県姫路市の町外れ(飾磨)に住んでいた。 当時の家は上下水道がなく井戸が唯一の水資源だが、その井戸水の有り難さは 夏は冷たく冬があたたかい。暑い日に外から帰って冷たい井戸水を飲んだ時の 喉を潤す爽快感は何事に変…

梅雨さなか

日本列島に添うように梅雨前線はぴったりと 張り付いている。今週に入って、どんよりと 天空は曇り空に覆われ、時々雨が落ちるのは 気分がとても鬱陶しい。雨の言葉は、青葉雨、 さみだれ、樹雨、青梅雨、走り雨、迎え雨、 墜栗雨、少し前なら、卯の花腐し、…

隠居の独り言(705)

衆議院議員の任期が9月10日の迫っているのに何故ここにきてまで与野党が バタバタしているのか分からない。そもそも解散の意味は世相の変革で議会の 機能が果たせず国民に信を問うためのものであったはずなのに、いつのまにか 政党の勝手で行なうのが通例に…

ノウゼンカズラ

梅雨の合間を縫うようにノウゼンカズラが 咲いている。この花の特徴は咲いてすぐに 散ってしまうことで下にこぼれた花びらが 今も生きているように美しさを保っている。 これからという旬の時に未練なく散るのは 先日急逝したマイケル・ジャクソンを想う。 …