隠居の独り言(714)

昨日は何十年ぶりかの日食だというのに東京は生憎の雨模様で観察はとても無理、
それでも雲上の天空ショーは東京でAM11時ころ太陽の75%が欠けたというが
昼間の明るさが多少グレーを増した程度の風景で体感的には殆ど感じられない。
太陽と地球の中間に月が割り込んで日食が出来るのは理屈の上で分かっていても
日常の太陽が欠ける現象はなんと摩訶不思議な大宇宙のイベントと妙に感心する。
宇宙の偶然は、月の直径は太陽の400分の1・・月より太陽は400倍遠いので
同じサイズに見え、日食の場合はコロナ状が出来て美しい天体のリングが輝く・・・
もし月が少し小さかったら、もし太陽との距離が違ったら天然リングは出来ない。
そして大宇宙の最も素晴らしい偶然は、太陽と地球との距離、地球体の大きさ、
その距離と地球の体積は、年月日の時間、引力の安定さ、生命が生まれる気温、
そして地球の傾きからくる四季の移り具合など、私達生きとし生きるものにとり
実に優しく構成されているのを再認識させられる。日食は昔の太陰暦からいえば
新月に当る日(ついたち)しか出来ないが、神話に出るアマテラスオオミカミ
太陽を象徴する神だが、ある日のこと人間模様の怒りを買って岩戸に隠れたため
世界は暗闇になり悪霊が満ち災いが起こったが、あれは日食の時ではなかったか。
日食を機にして太陽、地球、そして生命、改めてさまざまな思いを目覚めさせて
今更ながら太陽エネルギーの大切さを知る。大宇宙から見れば人間の営みなんて
バイキンのようなもの、現世に命をいただいてもタカダカ100年にも達しない。
そのタカの知れている欲のために人は戦い死んでいく・・いい加減目を覚まそう。