2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わりに(3)

終戦とともに父の勤めていた会社は倒産した。軍に砲弾の原料の硫黄を納入していた 那須連山にある鉱山の会社はお得意先が無くなって見事に空中分解してしまった。 父は外地(中支)に出征中だったが、僅かばかりの収入も途絶えて途方に暮れたが 母と私は今ま…

観光船

隅田川や東京湾にはいろいろな観光船が 走って大勢の観光客を楽しませている。 海の上は陸とは視線の位置が違うので 建築物や橋など構造物が大きく見えて 景色の面白さはまた格別のものだ。 海上バスのような人の運搬船もあれば 釣り船、屋形船、貴船茶屋、…

夏の終わりに(2)

1945年の夏、私は小学6年生で父の勤務先の関係で福島県白河市に住んでいた。 大阪から引越しをして間もなく父に赤紙が来て大黒柱が居なくなった我が家は 母と長男の私が、祖母や幼い弟妹たちとの生活のために働かざるをえなかった。 母は銭湯の手伝い私は炭…

残暑お見舞い

会う人、会う人に「お暑うございます」 今更夏の暑さに文句を言っても詮ないが 言えば少しは暑さをしのげる気がして 言わないより言ったほうがサッパリする。 史上最大と云われるカリブ海のハリケーンや 先日TVではポルトガルの山火事の様子を 報じていた…

夏の終わりに(1)

立秋、処暑を過ぎてのうだる暑さは身にこたえるが今年もまた向島百花園では 「虫ききの会」が行われて秋の気分を少しでも感じようと人が集まっていた。 近所の公園を歩いていたら道端に蝉の亡骸が落ちていた。成虫になって一週間の 寿命なのに生きる全ての器…

フェアレディ

加山雄三「若大将シリーズ」の映画は 大ヒットして若者の華の象徴だったが それは格好いいスポーツカーに乗って 湘南の海岸通りを飛ばすのが夢だった。 そんな1960年代にフェアレディは 生まれ、老いも若きも昔も今も憧れの 代名詞のようにその名車は輝いて…

小泉純一郎(5)

小泉首相はオペラ鑑賞が好きで特にワーグナーがお気に入りらしい。ワーグナーの 音楽は管楽器と弦楽器のハーモニーが素晴らしく他のオペラ作曲家の声楽重視の 作風と趣きが違ってオーケストラを重きに置いた作品が多い。「なりたい職業」の 一番はオーケスト…

さるすべり

植物にもいろいろ顔やスタイルがあって この木などは薄着で冬は寒くないのかな。 「猿も木から落ちる」はいろはカルタの うたい文句だが多分この木から落ちたに 違いない。木の皮が無く猿も滑りそうな 百日紅の花は派手で力強そうな感じだ。 先日、鎌倉の八…

小泉純一郎(4)

政治家に限らず名を残した人物には物事の潔さが求められる。小泉も民主党党首の 岡田も負けて政権が取れなければ責任をとって辞任すると言う。まことご立派な ご両人の覚悟でその意味でも今度の夏の陣は戦後の数ある選挙でも特筆ものだろう。 毎日のようにT…

クルージング

先週の水曜日だったが真夏日の 真っ赤な夏の太陽が海に沈むころ 東京湾竹芝桟橋から乗った客船は フランス料理とハワイアン音楽が セットのサンセットクルージング。 某宝石店のおよばれで参加したが 陸を離れると、いつもの生活とは かけ離れた別世界の雰囲…

小泉純一郎(3)

江戸時代、文書の配達は主に飛脚が走っていた。値段は江戸から京都まで 届けるのに23両、昼夜連続の特急便ともなると35両も掛かったと云う。 一般市井の人たちの家庭の月々の生活費が約1両だったから金額からして とても利用出来るものでなく公文書か大…

課外授業(10)

東京大手町で開かれている子供が 画いた「海のテーマ」の美術展を 見にいった。幼児から小学生までの 作品の絵は子供ならではの発想と 新鮮な色彩感覚に目を奪われた。 どれ一つ見ても素直な気持ちが ストレートに画かれて感動した。 年を取るとどうしても濁…

小泉純一郎(2)

現代はイメージの時代だ。歴代の総理で痩せていてスタイルも良く髪型も凝った 人はいなかった。政界で稀に見る“名優”の一人かもしれない。今までの総理の イメージは吉田、佐藤、田中、竹下といった、見るからに熟年のオッサンだった。 役者の華がある彼に較…

課外授業(9)

みんなで石川県の小松飛行場から 飛行機に乗った。大きな飛行機を 傍から見たのは初めてでビックリ、 どうしてこんなに大きなものが 空高く飛べるのか不思議に思った。 飛び立つときはシートベルトを したりして緊張したけれど窓から 見る風景は眼下に雲や山…

小泉純一郎(1)

先日の某新聞のWebで戦後60年の最も印象に残った人物を尋ねたら 一位が田中角栄、二位が昭和天皇、三位が小泉純一郎だった。以下には 石原慎太郎、裕次郎、土光敏夫、長島茂雄、イチロー、美空ひばりが続く。 良くも悪くも日本の転換期に強いリーダーシ…

課外授業(8)

大空に咲く大輪の花火もいいが 庭先の線香花火も夏の風物詩だ。 子供たちにとって実体験の出来る 唯一の火遊びは線香花火だろう。 お盆の送り火を済ませ庭先での バーベキューのあと親戚縁者の 子供たちが集まって花火大会が 始まった。 オーソドックスな 手…

課外授業(7)

夏休みの一番の楽しみは海水浴。 砂浜に出てみんなで海に走った。 子供たちは学校のプールで水泳を 教わっているが波のある海では 勝手が違ってしょっぱい海水を 飲んだりして最初は戸惑ったが それでも波打ち際で波と遊んだり 沖合い50mぐらいの岩場まで …

課外授業(6)

「うさぎ、うさぎ、なにみて跳ねる」 子供にとってウサギはおとぎ話から 童謡に出てきた夢の中の動物だった。 「お月様でウサギはキネを付いて お団子を作っているよ・・」 幼い頃素直に信じた可愛いウサギを 初めて抱いて、その柔らかい感触に ますます好き…

課外授業(5)

夏の畑はナスビ、キュウリ、トマト、 ウリ、スイカ等子供たちにとっては 何時も食べる野菜の源を見る最高の 教材と体験だ。田舎は都会と違って 風景は広大だし空、大地、水、緑など 自然一杯のなかの畑で、取って食べて その新鮮な味は忘れられないだろう。 …

課外授業(4)

上野で動物園や西洋博物館に遊んだ。 ちょうど終戦の日だったので戦争で 犠牲になったのは人間だけじゃない 動物園では戦争中に猛獣たちが 処分されていく話をしてあげた。 熊、ライオン、ヒョウ、虎、チーター ニシキヘビなどが毒殺されたが 3頭の象は敏感…

課外授業(3)

両国に住む子供たちは毎年夏になると 相撲部屋に三日間の入門を許される。 ここ九重部屋では力士が指導にあたり 全員マワシを付けて挨拶の基本から シコ、テッポウ、スリあし、仕切り等 ひと通りのことを教えてもらったあと 土俵で力士と直接相撲して体験を…

課外授業(2)

最近アメリカ産牛肉輸入問題について BSEのことを議論されて畜産農家は やきもきの毎日らしいが子供たちには 知るよしもなく牛舎の中を訪ねてみた。 牛舎に入り閉口したのはその臭いだが でも慣れると牛に餌の藁をあたえたり 顔をなでたりして牛と遊んで…

楽しみ

私も70年以上生きたが最近になって分かりかけたことは「生きた価値」は 何が出来るかより何が楽しめるかによってその人の価値が判断されると思う。 学歴でも肩書きでもない個々の歩んだ道がいかに楽しめたかが人生の勝敗だ。 どんなに偉い先生でも“学者ば…

課外授業(1)

夏休みの日々は子供たちにとって普段 味わえない事の見学や体験をするのが もっともだが今回は椎茸栽培の現場を 見てきた。昔はナラの木など水に浸け 菌を植えて陰干しが栽培の方法だった らしいが今では工場の中で一定の温度 湿度など保って木材の粉砕した…

衆議院解散

参議院で郵政民営化を否決されて小泉首相は衆議院解散の決断を下した。 まことに小気味良いもので「有言実行」の小泉首相ならではの業だろう。 人は三人寄れば派閥が生まれると言うが自民党と言う派閥の親分の意見を 通さなければ党はあり得ず分裂も仕方ない…

休日

若いときの仕事はあれこれと忙しく 肉体的な労働が多く疲れもたまって 休日はまさに骨休みの感じだったが 最近の仕事は車の用やデスクに座る 時間が多くて運動不足になりやすく それを補うための休日のようになり 旅に出て軽い山登りや知らない町の 散策を楽…

野球

私は若い時からの阪神ファンである。別当、藤村、土井垣のころには ダイナマイト打線と言って、対巨人戦のときなど雑音のするラジオで 胸ときめかせて聞いていた。相手は与那嶺、青田、川上で源平合戦の ように関東は巨人、関西は阪神の地域別対抗のような雰…

龍王峡

浅草から東武特急で約2時間 ここ鬼怒川温泉のはずれの 龍王峡は夏でも涼しい川風と 冷たい水しぶきに涼を求めて 散策の人たちで賑わっている。 岩肌は白く、川はあくまで青く そのコントラストは素晴らしい。 緑陰にはざわめく蝉しぐれと 川の流れの音が入り…

戦争犯罪(4)

「一将、功なって万骨枯る」一人の独裁者の権力欲によって名も無き多くの人々が 苦しみを強いられ命までも犠牲になり奪われていく。最近では北朝鮮の金正日は 自国民への飢餓政策、反抗すれば強制収用所、そして自らのお金は自国の銀行には 預金せずにせっせ…

郵政国会

郵政民営化は4年前に小泉内閣が出立したときの就任演説の公約だったはずなのに 今になって反対する自民党の議員は政治家の資格がない。勿論思想の自由だから 反対の意思があれば最初から唱えるか党を辞めればいいのであって自民党の長に 小泉純一郎を立てた…