小泉純一郎(1)

先日の某新聞のWebで戦後60年の最も印象に残った人物を尋ねたら
一位が田中角栄、二位が昭和天皇、三位が小泉純一郎だった。以下には
石原慎太郎裕次郎土光敏夫長島茂雄イチロー美空ひばりが続く。
良くも悪くも日本の転換期に強いリーダーシップで改革に取り組む姿勢が
角栄とともに人気度高く評価されたのだろう。田中の晩節は惨めだったが
小泉には今のところ金銭的にも女性関係にも潔癖で欠点が見つからない。
人気と景気、彼の命運は二つの気が握っているが、人気の長持ちの秘訣は
今回の選挙でも郵政民有化一本の分かりやすさと、そのセリフは4年前の
就任演説以来と寸分違わないのがそのポイントだろう。あのライオン風の
ヘアスタイルも年に4度はアイロンを掛け月に2度は理髪店に通っている。
お洒落にも気を遣うようで身長169cm体重60kのスタイルは夏の流行の
クールビズも似合って得意げに、見た目には今までの首相とは違っている。
趣味はスキー、野球、歌舞伎、オペラ、映画、音楽、読書などで愛読書は
「ああ同期の桜」だそうで靖国にこだわる原点もここにあるかも知れない。
劇場型政治のように記者会見は淡々とTVの前で話して大衆はその演出に
慣れ彼も意識してこれまでの保守政治家にはないタイプを前面に打ち出した。
彼の素顔は若いときにややこしい人間関係がもとで愛妻と別れるはめになり
男やもめの長い当年63歳、人生90年の時代からみれば男盛りの最中だが
総理ともなれば警視庁のボディガードやマスコミに囲まれて身動きとれず
下手なつまみ食いも出来ない権力者稼業も大変とはこちらの要らぬ心配か?
就任時には3分の2もいた自民党反小泉軍団を潰しに潰して今や逆らう者の
無いライオン宰相に国民はどう応えるのか。9,11が答えを出してくれる。