2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

隠居の独り言(1416)

夏が来れば思い出す。其の八。歴史とは民族、宗教、国家、そして個人それぞれが 必死になって生き抜いてきた大河の結果であり、戦争も平和も、その中から生まれる。 したがって結果の是非善悪を軽々しく言うべきでないし、まして国際裁判は茶番劇だ。 戦後、…

日本橋クルーズ

今年の夏が特に暑いのは歳のせいなのかなぁ・ あまりにも暑いので日本橋クルーズに乗船した。 夏は、東京下町は実に水路が多いことに気づく。 そもそも戦国時代に、徳川家康が江戸に来たが 湿地帯だった、この地を埋め立てて下町ができた。 その昔の水路の旅…

隠居の独り言(1415)

夏が来れば思い出す。其の七。東京へ出てきて、丁稚小僧になったのは15歳のとき。 昭和でいうと24年。東京大空襲で丸焼けになった東京下町の復興はまだ完全でなく 勤め先の浅草橋から「浅草松屋」のビルが見えていた。当時の世相は戦後の混乱が 未だ残って、…

夏ならではの風物詩の蝉の鳴き声が聞こえる。 恋し恋しと鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす。 都々逸の上の句も、蝉の鳴き声で詠われるが 鳴いているのは全てオスで声を高らかに歌い メスの関心を呼び込んでいる。蝉のオスには 僅か一週間くらいの寿命の中で…

隠居の独り言(1414)

夏が来れば思い出す。其の六。戦争が終わって、もう空襲の恐怖は無くなったけれど、 生活は厳しさを増していた。父の勤めていた硫黄の鉱山は弾薬の材料で軍需産業は 戦争の終結とともに会社は解散し、当然に父は失業の憂き目で収入源は閉ざされた。 学校では…

森林浴

言うまいと思えど今日の暑さかな。昔川柳 俗訳 You might think you today hot fish 暑い日が続くが、こんな日は森林浴がいい。 ここは埼玉にある武蔵広陵森林公園の中で 森の一角で木々を通り抜ける風が心地よい。 ここ数日、関東地方の昼間は猛暑日が続き …

隠居の独り言(1413)

夏が来れば思い出す。其の五。青い空に入道雲がハンカチより真っ白に湧いている。 あの入道雲を見ていると様々な感傷が頭の中を掠めて行く。八十余年の人生の中で 何度、入道雲を見たか数しれないが、昭和20年8月15日の入道雲は生涯忘れないだろう。 学校で…

明日は土用丑の日

日本人はキャッチフレーズには、とても弱い。 宗教に関係なくクリスマスにはケーキを食べ バレンタインにはチョコレートで愛の表現をし 母の日はカーネーションで母の心をくすぐる。 商業主義に乗せられたが、今は習慣になり 正月のおせち料理から、お屠蘇、…

隠居の独り言(1412)

夏が来れば思い出す。其の四。昭和18年(1943)、日本の敗色がますます濃くなって 都会に住む人たちは空襲の危険から逃れるために地方に疎開が始まった。我が家も 世間に漏れず父が硫黄の炭鉱の会社に勤めていた関係で福島県の白河に疎開した。 汽車で疎開する…

海の日

「海の日」に関東の梅雨が明けた。じりじりと 暑い太陽が容赦なくアスファルトジャングルを 照りつける。孫達は夏休みに入ってウキウキの 気分だが、年寄りにとって、これから二ヶ月の 暑い夏が思いやられる。この東京に住み着いて 年経るごと暑さが身に堪え…

隠居の独り言(1411)

夏が来れば思い出す。其の参。昭和16年12月の真珠湾攻撃直後の日本軍は実に 破竹の快進撃だった。開戦直後2日目の12月10日マレー沖にいたイギリスが誇る 太平洋艦隊の旗艦プリンス・オブ・ウエールズとレパルスの2艦を日本空軍の爆撃で 沈没させイギリスの出…

さるすべり

庭のさるすべりが咲きだした。 人間はこれから来る夏の日に 今から、ウンザリの思いだが 百日紅の名のように百日間の 暑い日をたっぷり満喫しようと 紅を付け虫達を誘惑している。 この元気さはたいしたものだ。 自分もかくありたいと気持ち逸れど、夏に滅法…

隠居の独り言(1410)

夏が来れば思い出す。其の貮。1941年12月8日、早朝、「臨時ニュースを申し上げます。 大本営陸海軍部12月8日午前6時発表。帝国陸海軍は今8日未明、西太平洋に於いて アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり」とのラジオニュースで叩き起こされた。 いわゆる…

浜松楽器博物館

浜松市の楽器博物館は素晴らしい。 音楽好きには言葉にならないほど 感動を覚えるミュージアムといえる。 広い会館に入れば、アジア、アフリカ、 ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニア。 そして日本と世界を網羅した楽器が 展示されている。世界にこんな多…

隠居の独り言(1409)

夏が来れば思い出す。其の壹。歌の歌詞でない。70年前の夏は人生を大きく変えた。 言うまでもなく昭和20年8月15日を境としてその日以前を戦前・戦中と定義すれば、 昭和8年生まれの自分は戦中派に属し、まるまる12年間の戦中を生きたことになる。 先の大戦は…

浜松城

梅雨の合間に、静岡県・浜松周辺で過ごした。 戦国期のさなか徳川家康は29〜45歳までの 壮年期を、この浜松城を主に本拠地にしていた。 あの有名な姉川、長篠、小牧・長久手の合戦も この期間中での出来事であり、特に元亀3年の 武田信玄との三方ヶ原の合戦…

隠居の独り言(1408)

先日、東海道新幹線で一人の老人が焼身自殺をしたという前代未聞の事件があった。 自殺の原因は少ない年金で暮らしていけない現実に対して、社会へ報復するという 被害妄想の結果だろう。たしかにこの老人は月12万円足らずの年金の独り暮らしで、 家賃4万円…

七夕

昨日は七夕だったが、この時期、日本は梅雨時だから 天空はいつも雲に覆われている。本来なら七夕伝説は 旧暦を元に出来ているから七夕は梅雨明け頃にあたる。 でも雲の遥か遠い天の川では織姫と彦星が一年一度の 逢瀬を楽しんでいる。遠い昔、天の川と星の…

隠居の独り言(1407)

ギリシャが破綻した。お金持ちの中国だって上海株が下落してバブルがパンク寸前だ。 自分の保有する株も下がってヤキモキの毎日だが栄枯盛衰この世の定め、仕方ない。 ギリシャは小さいが連鎖が怖い。世界のどの国だって安心できる国が無くなっている。 財務…

不忍池

暑くなると水辺が恋しくなる。 東京は水の都で、川や池が 葉脈のように入り込んでいる。 隅田川、江戸川、小名木川、 荒川、神田川、十軒川、等々 池も無数だが最大は不忍池。 一周2?くらいあるだろうか、 風景を見ながら30分かかる。 夏が近づくと蓮の花が…

隠居の独り言(1406)

自分が若い20世紀の頃、もうすぐ石油は枯渇するとされた。それも30-50年のうち 石油のみならず地球から化石燃料の石炭も100年もつまいと真しやかに報道された。 それが最近になって、シェールガス、シェールオイルのシェール技術革命で、どうやら 数世紀は大…

夏の果物

果物の美味しい季節になった。 とくに食事のあとのデザートに さっぱりと、果物は欠かせない。 横網公園の慰霊堂の花壇には 小学3年生が描いた果物画の スイカとブドウがデザインされて 花の色鮮やかに彩られている。 今年もお盆の季節がやってくる。 震災や…