2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小僧③

戦後間もなくのころはラジオはまだ高価で貴重品でどの家にもあまりなく 時間も朝昼夜の限られた時間帯しか放送されませんでした。7時まで働く 通いの女工さんたちは夜の人気番組(君の名は、S盤アワー、アチャコの番組等) を聞くために残業し私たちの夕飯…

酉の市

今年は三の酉まであって東京竜泉の鷲神社では大勢の人の 参拝者や、おかめや千両箱など飾られた熊手を買うお客さんで 賑わい、福をかきこむ縁起物として家へ持ち帰っていました。 昔から場所が吉原遊郭の傍にあり廓通いとセットで遊んだそうで 「酉の市の売…

ポインセチア

クリスマスも近づきお花屋さんの赤や緑の鮮やかな ポインセチアは今では年の瀬の風物詩と云えます。 原産はメキシコですがメキシコ人にとっては屈辱の花。 19世紀半ば当時はメキシコ領だったテキサスを巡って 反乱軍にアメリカが意図的に兵を出し米墨戦争を…

小僧②

私が就職したのは15才であったが当時でもまだ年下がいた。 入社すると、まずジャンバー、ズボン、シャツ、下着二枚、 靴下二足、サンダル等が与えられ最初の三ヶ月は見習いで 小遣い500円、其の後は1000円で、休日は第三日曜日だけで それでも午前は雑用があ…

大相撲

私のお気に入りの魁皇が千秋楽の朝青竜を寄り切って 溜飲が下がった。横綱への道のりは大変厳しいけれど 実力は資格充分だからあとは気持ちを充実して欲しい。 そんじょそこらの青二才じゃない風格の横綱を切望する!

お台場

週末は孫たちとお台場で遊びました。お台場は横浜の 「みなとみらい」や千葉の「美浜地区」などと同じ 最近になって作られた近代の埋立地ですがその発展は 新世紀を象徴するように目覚しく若い頃に見た想像画 のような未来の都市像を感ずる思いがします。 展…

小僧①

夜汽車に13時間揺られて、最初に東京でワラジを脱いだのは 浅草橋駅近くの台東区向柳原(現、浅草橋四丁目)であったが 当時は戦後間もなくのバラック小屋や平屋の家も多く駅からは まだ浅草松屋や上野の山が遠望できるほどの風景が残っていた。 浅草橋界隈…

上京

私が故郷を離れたのは昭和20年代半ば中学を卒業して 間もなくのことであったが駅のホームには父や弟妹、 友人たちが見送ってくれて汽車が出た時その姿が見え なくなるまでハンカチを振り続けた情景はいつまでも 忘れられないし、今もときどきに心をよぎる事…

故郷

私の故郷は兵庫県姫路市である。住んだのは二年だが。 瀬戸内海に面し海の幸や山の幸にも恵まれ気候も温暖で 人々の気持ちや暮らしものんびりとしていいところである。 町の中央の姫山の上には姫路城がそびえて播磨平野の どこからもその美しい白亜の雄姿を…

美智子さま

今から48年前の今日から開かれた皇室会議は当時の小泉信三慶大教授や 宇佐美宮内庁長官などで行われ民間出身の美智子妃の誕生を正式に認めた 世紀の決定が成され、皇室の民主化と恋愛の自由が日本の内外に示された 意義はとても大きかった。「ミッチー、ブー…

五感

年を重ねるごと(20才をピークに)感性の源である五感 (視、聴、臭、味、触)の衰えは進行すると云う。 特に現代人はTV,PCの映像、騒音、味の濃い食品等を 求め、ますます感性を鈍らせ老化を加速させるもとになる。 例えば味覚を感ずる細胞は約1200種…

日光

「日光を見ずして結構と言うなかれ」これは有名すぎる 言葉ですが事実日光はその広大な自然の造形や景色は 関東地方では随一で奥の深さは他に較べられない。 山、川、滝、木々や温泉など、観賞したり山歩きなど 歴史的にも見るものが多く、私は毎年四季を通…

アラファト

先日、床屋で雑誌を見ていたらパレスチナのアラファトが逝って その資産が約5000億円とか、しかも34才年下の奥さんがパリで 暮らし、月々500万の仕送りをしていたとかでアキれてしまった。 難民たちがテント生活で苦しい生活を余儀なくされているのに、 親分…

国語力

今朝の某新聞に書かれてあったが最近の大学生の 「日本語力」は昔の中学生レベルにまで低下して いるそうな。例えば「憂える」を「喜ぶ」と思い込んで いる生徒が少なからずいると云う。信じられない! また「賄賂をもらう」を「気持ちを落ち着ける」とまで…

いわし雲

「行きあいの空」とはある季節が去って 次の季節に移り変わろうとする空の情景 ですが、昨日の夕方見た空の模様は正しく 秋の終わりを告げる季節のドラマのようです。 しかも僅かな時間に空の色や雲の形が変わる 流れに、も少し行く秋を惜しむ思いがしました…

小春日和

今年もあと一ヶ月 ここ何日も続くとてもいい陽気、続いてほしいですね。 「落ち葉焚いて小春の日和定まりぬ」 高浜虚子

新米

いつもお世話になっているサイトの掲示板に 今はハズカシがっている新人ですが・との書き込みが あったが言葉のうえでは新人=新米のような感じですね。 私もここ新米ばかりいただいて日本人に生まれた幸せを 噛みしめる季節です。味噌汁、納豆、豆腐そして…

恐竜の森

水戸森林公園の広大な森の中には等身大の恐竜が ところどころに置いてあって、それが自然に溶み 驚いたり、太古の世界を探検する気分で面白いです。 今年も世界のあちこちで新種の化石が発見されたりで 恐竜の研究も進み、その行動や体温のことまで解明 され…

樋口一葉(1872-1896)

「たけくらべ」「にごりえ」などの名作を残し24年の短い生涯だったが 彼女に天はその才能にいましばらくの時間を与えなかったのか悔やまれる。 「こころにいつわりなし。はたまた、こころはうごくものにあらず。 うごくものは情けなり」 塵中日記より 今日が…

今日は新嘗祭

小学校のころ十一月は明治節と並んでこの行事は 大切に行われました。その年の採れる新米を神様 (伊勢神宮)に捧げて収穫を感謝し、稲穂に祈りました。 (米)という字の如くお百姓さんが八十八回もご苦労した 作物だから、一粒残さずよく噛みしめて食べる…

森の歌

休日は孫たちと水戸森林公園に遊びました。 山は今が盛りの錦秋の彩りを添えて私たちを 迎えてくれて木々の合間の豊かな日差しも とても爽やかに気持ちのいいものでした。 森の中の風のささやきも草木のさえずりも 街の喧騒で疲れた耳を静かに癒してくれて …

近松門左衛門(1653-1724)

前の師匠のアルフォンソ正田さんが昨年に近松の浄瑠璃の 「心中天網島」の共演でギター弾き語りで見たが恋の果てが 心中にまで発展する理由の虚々実々が描きだされて感動した。 最近ではネットで心中する若者がニュースになるが江戸の昔も 近松の「曽根崎心…

輪タク

先だっての休日に初めて輪タクに乗りました。戦後の一時期は 銀座、浅草などの盛り場で多く見かけましたが、当時は占領下で 進駐軍やお金持ちの旦那衆が乗って観光を楽み町の風物詩のようでした。 最近の輪タクは車体がドイツ製だそうで平坦な所は足で漕ぎ坂…

いい夫婦の日

今日は(11月22日)読んで字の如しである。 ♪線路は続くよどこまでも、野を越え山越え谷越えて、 この歌は平凡に年老いた夫婦の歌だと思っている。 線路は付かず離れず一定の間隔を置いて続いている 平穏な日もあれば小さな事で修羅場を演じた事も。 お…

芸術家の生涯

バイロン、ヴェルレーヌ、ランボー、ボードレール、一茶、啄木、朔太郎等々 歴史に名を成した詩人や芸術家たちの多くはいわゆる生活破産者であった。 芸で身を立てる厳しさ。それとともに彼らはお金や生活そのものに無頓着で 家族、知人たちに迷惑を掛け自己…

やせ蛙負けるな一茶これにあり

これには「蛙たたかひ見にまかる」と前え書きがあり、これは 求愛交尾する蛙合戦のことで娘一人に婿十人で弱い雄蛙は仲間に 入れてもらえない、そのはみ出しに送る声援は一茶の温かさを感ずる。 「やれ打つな蝿が手をする足をする」小さな動物にも愛情を込め…

小林一茶(1763-1827)

今日はチト不謹慎な話しを書いてみる。 「交」とはなにか?あまり深く詮索しないでほしい。 「十五日 晴 夫婦月見 夜三交」 「十六日 晴 十六夜せんと留守 夜三交」 「十七日 晴 通夜大雷 隣旦飯 夜四交」 「十八日 晴 墓参り 夜三交」 何の事か、一茶の日記…

忘れ音

気象キャスターの倉嶋厚さんの季節ノートなど読んでいますと 晩秋のコオロギの声や残る紅葉の散る音など季節が進むにつれて 前の季節の残り物のかすかな音が少ない人生の老人のつぶやきの ようだと書かれていますが秋を惜しむかのような愛着を感じます。 時…

庭の千草

この曲を聞くと思い出すのは私の中学生のころ音楽のクラブで 女の子たちの合唱で(なぜか男はいなかった)歌ってたことです。 ♪ああ 白菊 ひとり遅れて 咲きにけり このあたりの歌詞が乙女ごころの感傷をくすぐったのでしょうか、 「ローレライ」や「歌の翼…

十一月の木の葉髪

人間にとって大切なものの一つに髪の毛がある。 その毛髪も落葉の季節に合わせたようにしきりに 抜けてますます秋の哀愁が心身ともに淋しさを誘う。 「一髪二化粧三衣装」というように女性にとっては いちばん重要はヘアスタイルのポイントだろうか。 最近で…