2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

隠居の独り言(976)

歳のせいか、いや歳のせいにしてはいけない。最近は物忘れが多くなってきた。 とくに人の名前や行ったところの地名が咄嗟に出てこない。家の中で話す時に 「ほらほら、あの人だよ、あそこだよ」と言いつつ思い出そうとするが、結局 思い出さないままに終わっ…

野田佳彦

「泥鰌が金魚の真似をしたってしょうがねぇじゃん、 ルックスはこの通り、赤いベベ着た金魚になれません。 泥臭く国民のため汗をかく泥鰌の政治をやり抜きたい」 民主党の新代表・野田佳彦は詩人・相田みつをの詩を 引用して語った。自分は民主党政権には期…

隠居の独り言(975)

家康(北大路欣也)が天下取りの野望を持ったのは本能寺の変で信長(豊川悦治)が 横死した時とされるが、家康の先手を打った秀吉(岸谷五朗)が明智光秀を撃破して 信長の後継者のパスポートを掌中にした。当時は政治手腕において秀吉は家康よりも はるかに…

両国の花火

毎年7月最終土曜日に行われていた両国の花火は 東関東大震災の影響で一か月遅れの8月27日に 催された。昔から江戸っ子に愛された両国の花火は 今では両国より川の上流の隅田公園辺りに移ったが それでも街ゆく人にはビルの谷間からしか見えない。 交通規制で…

隠居の独り言(974)

「牛は自分の角が曲がっているのを知らないし馬は自分の顔の長いのを知らない」 管直人首相は総理を辞したが歴代でも彼ほど己を知ろうとしなかった人物も珍しい。 総理としての器は今更でないが、そもそも二年前の衆院選で圧倒的多数で民主党に 政権を預けた…

島田紳助

最近の日本人はすっかり変わったと感じている。 美しい人が少なくなった。それは見た目でない。 正しい人も、潔い人も、清い人も、優しい人も・ 日本人の美点も特性も削ぎ落としたように無い。 よその国は知らないが日本人のTV漬け生活は 金太郎飴のように同…

隠居の独り言(973)

最近の世の中は首を傾げる事件に事欠かない。大阪の公園で一斗缶に詰められた バラバラの死体は普通なら犯人は人目に付かない場所に遺棄すると考えるのだが わざわざ人が多く出入りする公園や通りに置くとは思いもよらない。現代の人の 心が変化したのだろう…

下町の新名所

東京スカイツリーは来年の5月に開店予定だが 本体は既に完成して634mの威容を見せている。 成人式を控えて身体だけは大人になった感じだ。 思えば3年前に工事が始まって背丈が伸びる毎 子供の成長を祝うように人気が高まりツリーの 近辺では人だかりだった…

隠居の独り言(972)

慶長3年の夏は例年になく暑い日が続いていた。春の頃から体調が思わしくなく 全身が痩せ衰えた秀吉(岸谷五朗)は死期の迫ったのを悟ったのか8月18日夜、 にわかに三成(萩原聖人)始め五奉行だけを呼び寄せ遺言を残すと語りはじめた。 秀吉は悲しみがこみあ…

朝顔

この夏の先週までの酷暑が嘘のように ここ二三日、すっかり秋めいた涼風が 気持ちいい。今年は暑さ予防に朝顔を 壁に這わせたが、花は朝に咲き夕方に もういちど艶を増すのはまさに人生の 理想像を描いている感がする。朝顔は 夏の代表的な花だが、万葉集に…

隠居の独り言(971)

昼食に近所のコンビニで冷やし中華を買ってきて食べた。値段は320円で本体の 冷麺からチャーシュウ、キュウリ、モヤシ、ゆで卵の半分、紅ショウガ、カラシ、 割り箸まで必要品目一式全部揃っている。何とも便利な世の中になったものだが 箸を取ろうとして考…

HappyBirthday to Ren

八月はRenの9歳になる誕生月で 家族一同、集まってお祝いをした。 思えばRenは伊豆下田の生まれで 5人兄弟で彼だけが江戸っ子でない。 3男坊とあってお兄さんお姉さんと 妹に挟まれながらの普段の生活は 心が強くなくては生きていけない。 それでなくても大…

隠居の独り言(970)

あの夏の日、小学6年生の少年はわけも分らず戦争が突然終わった気がした。 勝てるとも思わなかったし負けるとも思わなかった。動員された畑仕事から 帰って母から「戦争は終わった」と聞かされた時も、むしろ虚脱感が漂った。 今もあの日の虚脱感のなかで中…

帽子の日

今日の8月10日は「帽子の日」となっている。 8月10日とハットのゴロ合わせで作られたが 帽子を被るのは日焼けや熱中症予防のためにも 欠かせないもので実用品として愛用して欲しい。 そのほかに帽子は暑さの予防だけでなく本来は お洒落用で男性はダンディに…

隠居の独り言(969)

秀吉(岸谷五朗)の晩年は醜いものであったが死が近づいている恐怖感は 子煩悩過ぎた彼の秀頼を守るための行動は浅ましくもあり哀れでもあった。 各大名の不安と焦燥は避けがたく死後には乱があると誰もが予想していた。 豊臣家をあくまで存続させようとする…

1945年の夏

福島県白河市に疎開した小学6年生の少年は 新聞配達の仕事を手伝った。当時の新聞紙は 一枚を半分に折っただけの粗末な紙だったが 折るときに指でヒューッと鳴る音を出すのが 得意だった。そんな無邪気な少年が8月初旬、 新聞の巻頭で「米、広島に新型爆弾投…

隠居の独り言(968)

1945年の夏、やっと戦争が終わったとき壊された日本の社会は哀れなものだった。 人々は食べるもの、着るもの、住むところも惨めで、ものも言わないで働いていた。 鬼畜米英と叫んでいた戦争中のほうが気概は持てたが拳の落ちどころも無くなって 日々の暮らし…

蝉しぐれ

今年もようやくセミの鳴き声が喧しくなってきた。 夏芝居も蝉時雨の音曲が入らないと様にならない。 蝉は成人して僅か数日の寿命だが短い生涯の中で 恋をして子孫のために産卵をする。鳴くのは♂で ♂同士が歌の上手さを競い♀に気に入られた♂が 恋の成就ができ…

隠居の独り言(967)

報道では平成22年の日本人平均寿命は男79,64歳、女86,39歳で過去最高の更新は 喜ばしいが果たして何%の人が尊厳の終末を果たせることが出来るのだろか? 大抵は病院の無機質な一室で延命治療など処置をされながら息を引き取るが 本人は疲れ切って家族が付き…

さるすべり

「猿も木から落ちる」歌留多言葉のように 木の肌の衣を脱いですべすべと滑りやすく これではサルも登りにくいだろうと上手い 名前を付けられた。木は、まさに夏向きで 夏の炎天下でも鮮やかな紅や白の花が咲き 涼しげな化粧で見る者の心を癒してくれる。 人…

隠居の独り言(966)

大河ドラマ「江」は老醜を極みた晩年の秀吉(岸谷五朗)の物語を描いているが そんな秀吉に仕える三成(荻原聖人)はどういう人物だったのか?秀吉が信長の 武将として近江長浜に城を築いた頃、領内で鷹狩の帰りに喉が渇いて小さな寺に 立ち寄った。あいにく…

葉月

八月に入った。別称は葉月で語源は葉が落ちる時、 旧暦では七月から秋だから八月は秋まっさかりで 落葉のシーズンにあたるが花札でも八月は坊主で 十五夜お月さんと山のすすきが描かれ秋を物語る。 しかし新暦はこれから夏の本番で暑さのピークが 思いやられ…