長寿社会(5)

今回の総選挙で小泉内閣構造改革に国民は期待を掛けたが
果たしてその改革は国家百年の計に基づいたものなのだろうか。
現在、8500万人の生産年齢人口が20年後には1000万人も減り
いわゆる団塊の世代の人々が介護の世話を受ける2025年頃は、
2人強で高齢者の面倒を見なければならない時代がやってくる。
今の50,60台の人が年を取った時の現実は、国民総生産は減り
増税、物価高は確実で、豊かさの実感はなくなり年寄り向けの
年金、保険、介護などのサービスは低下して、その展望は暗い。
財政赤字少子化が大きな原因だが今更グチっても仕方ないが
冷静にそれに対処するには、それぞれ個人が無駄使いをやめて
貯蓄に励み、やがて来る老後に備えなくては誰も助けてくれない。
歴史上世界のどの国も経験した事のない日本の急激な長寿社会は
どのように対処していくのだろうか。その事の現実を予測した
政治家や経済の経営者はいたのだろうか。戦後の右肩上がりに
伸びてきた経済成長も、平成のバブル崩壊後あたりから日本の
社会主義的資本主義も崩れてきて二極分化が進み富めるものと
富まざるものとの格差が出来始めて政治が上手く関与しないと
人々の閉塞感がますます増大していく。財政の方向も公務員や
議員の削減は当然だが、今までの道路や建物などのハコモノ
やめて文化面に力を入れて熟成された日本の国家像を築く事が
なによりの長寿社会への道だろう。後戻りはもう出来ない。
小泉さん、あなたも、もうすぐ老人だ!