隠居の独り言 92

頃は1600年9月中旬、天下分け目の関が原で東軍の徳川家康が圧勝したが、時が下って2018年9月の自民党総裁3選で安倍晋三が前評判通りに圧勝した。政治の世界は昔も今も運と権謀術数の優れた人物が最終の栄冠を手にするが晋三もあの柔和な顔に似ず、なかなかの狸親父で対抗馬の石破茂も歯が立たない。噂によれば晋三は総裁選の多忙な日々に読んだ本は山内昌之「嫉妬の世界史」と云うから中々意味深長で、今後の役員人事、内閣改造、論功行賞、狐狸の世界は嫉妬が足を取られなければいいが宰相の未来は厳しい。最初の2006年の時も51歳の若さで総裁になれたのも凄い強運で、彼が岸信介の孫でなかったら巡らないし、病気を克服し、総理に再登場できたのも運がもたらした。奇しくも昨日、麻生副総理の誕生日、今日は安倍総理の誕生日で、新しい政権に相応しい日になったに違いない。次は彼個人の強運を国家の強運に替えて欲しいと願う。古今東西の英雄に成った者も成れなかった者も嫉妬やそねみで歴史を変えているが晋三の醸し出す清廉さがすんなりと総裁の椅子に座らせた。世界のリーダー達も長期に亘って政権を掌握しているトツプが安定的であり、その点では3選に成功した安倍晋三の面目躍如だろう。今後の安倍晋三の掲げる「脱戦後」の宿題は憲法改正スパイ防止法破防法、デフレ脱却、消費税、経済対策、少子高齢化、外交の米露中韓、難題山積が待っている。どれ一つも簡単ではないが、多くの国民は期待している。