葛飾北斎(1760-1849)

江戸時代の画家北斎はあの当時にして90才まで生きたと伝えれて
いますがその創作意欲が最も素晴らしく円熟した作品を残したのは
55才以降の2-30年と云われています。つまり老化とともにますます
意欲が盛んで死の間近まで常に一つの境地に安住することなく研究の
領域を広げ深めていったその姿勢はまさに前人未踏かもしれません。
しかも彼はそんなに壮健体でなく中風や胆石胃腸病などに悩みながら
気力で生きのでしょうか。80才を過ぎてからも健脚で旅に出て房総や
信州の小布施など数回も訪れていい作品を残しています。あの有名な
富嶽三十六景」も73才のときの作品とかで、私どもの最も見習うべき偉人です。