都知事と総理

石原東京都知事の腹心である浜渦副知事が辞めさせなければならない理由はともかく
作家で芸術家でスポーツマンの彼の内面的な理想主義を、都政と云う現実的な執政に
反映させるべく腹心の部下に丸投げした結果が、都政の混乱の原因なのかもしれない。
「泣いてバショクを切る」なんて三国志の格好付けても、都会議員や職員たちは彼に
付いてくるはずなく溝は深まるばかりだ。彼の言葉はとても新鮮で胸のすく事が多いが
都知事の職に居る以上、専念して毎日都庁に出勤し、先頭指揮するのが当り前だろうが
そこは元国会議員のプライドか作家のロマン主義か、現実のことの人任せは許されない。
都民の気持ちに入るには満員電車に揺られ飲み屋で愚痴を聞き、公園の掃除やゴミ出し、
近所の噂話など庶民の生活体験をしなければ、机上の理論だけが空回りしているようだ。
数々の改革が行われた、石原都政も6年が過ぎてマンネリの腐敗が出てきたのだろうか。
今回の失政も他の副知事のせいにして語気を高めるなんて慢心が表面に出てきたようで
折角の格好の紳士が泣くようでみっともない。石原ファンとしてとても情けなく思う。
小泉総理にも同じ事が言える。郵政民営化靖国も信念があるのなら貫き通して自分の
信じた道を歩むべきと思う。民営の細部を妥協したり、靖国の日にちを変えたりしては
日本の代表であるべき総理の最も卑しく、国の尊厳を無くすことに気が付いてほしい。
靖国は中国の踏み絵みたいなもので、日本の弱腰を試されているようで負けてはだめだ。
道路公団も中途半端、談合天下り社会保険庁、公務員削減等々、難問山積のようだが、
お忙しいのは百も承知で願いたいのは、なにもかも細部は飯島秘書官にお任せらしいが、
肝心かなめの舵取りは、ご自分の総理の立場で国家の運命を決めてほしいと願っている。
小泉さんと石原さん、格好も理想も最高だが、ぜひ国民の期待に副ってほしい。