首相の器

私が子供の頃の憧れは兵隊さん、とりわけ将校になると颯爽と馬にまたがり
姿勢は正しく歩む姿はたまらなく子供心をくすぐり夢にまで見て熱狂した。
米内光政、東条英機などの姿格好は絵になるほどのよかおとこの宰相だった。
心身ともに清廉潔白な日本のリーダーは知性もあり弁舌も優れ人心掌握力が
あれば人々は彼を信じ世界を敵にまわして手を取り合い奈落へ落ちていった。
♪騙したアナタが悪いのか、信じたアタシが馬鹿なのか♪全てが地獄を見た。
首相の功罪がこれほど国民生活すべてに影響があるとは気が付かなかった。
戦争に負けて初めて気が付いたシビリアンコントロールの大切さは軍人が
政治のTOPになることの危険を教えられた惨めで貴重な体験だった。
明治18年、内閣制度が出来、伊藤博文が初代総理になって小泉純一郎まで
120年間に50人以上の総理が代わったが「名宰相」にふさわしい男たちは
それほどいただろうか。内閣を作った伊藤博文、平民宰相の原敬終戦時の
鈴木貫太郎、戦後復興の吉田茂、所得倍増の池田勇人沖縄返還佐藤栄作
日中友好田中角栄、不沈空母の中曽根康弘、思い出せば歴代のリーダーも
悪くないがはたしてライオン宰相小泉純一郎は歴史に残る首相の器だろうか。
中国の脅威、北朝鮮、失業、年金の破綻、内憂外患に郵政民営化も薄らぐ。
小泉首相は見た目の格好良さもいいが引き際の格好良さもよければと願う。
首相経験者がいつまでもメンメンと政界に残るのは時代の活性化のためには
宜しくない。相撲の横綱のように辞めたら政界から引退すべきだ。