人口減少時代(4)

最近の行楽地やレストランなどで見かけるが祖父母数人と両親に子供一人の
家族構成は今の日本の人口逆ピラミット型の見本のような風景に映っている。
子供たちは同世代で遊ぶ事も少なくなり、外や原っぱなどで日の暮れるまで
喧騒、触れ合い、ルール、喧嘩など小さいときならではの貴重な体験が無く
家の中でTVやゲームに夢中になっている成長期はいかがなものだろうか。
今では公園などで子供が遊んでいる時は必ずといって親が付き添っているが
昔のガキ仲間では親がそばにいるのは仲間はずれになるぐらいに恥とされた。
いい事も悪い事も子供同士のコミュニケ−ションで覚える事が最高の学習で
最近の若者の暴力事件や小中学校のイジメなどの原因のほとんどは幼い頃の
子供同士の遊びの経験が少ないからでガキ大将を中心にそれなりのルールで
悪戯もしたけれど、遊びの中にも小さな縦社会があって大人へのステップを
着実に学んだことが大きい。それは最近の若者や学生たちの公衆道徳にも
目に余るものがあって徒党を組んで道路や電車の中で嬌声をあげ、服装の
だらしなさ、携帯の勝手な使い方など、言えばキリがないが、小さい時の
遊び方や躾けが大人になっても影響しているのがとても可哀想にも思う。
両親も決まった躾けのビジョンが無く、感情の赴くままに子供に接している。
将来は、その子供たちが老いた両親の面倒を見るようにならざるを得ないが
両親とて子供をあまりアテにするわけにもいかず、よほどしっかりしないと
老後の展望は開けない。このほどの厚生省の医療制度改革案では75歳以上の
高齢者にも新たに健保を掛けるとかで年金生活者には痛い出費になりそうだ。
少子高齢化は我々の問題だ。国費の浪費や自虐の教育など、子供たちに残す
負の遺産の責任は重い。