内憂外患(27)

千葉市川市の一級建築士が耐震性に関わる構造計画書を偽造していた事件で
東京のホテルが遂に休業に追い込まれたがここ5年で設計に関わった物件は
マンションやホテルなど首都圏で90棟にもなるそうだが、国土交通省では
「最悪に事態」と口にしながら全ての物件を公表しないのは「個人情報」に
関わるからとの言い訳だ。冗談じゃない!我が家の娘は4年前にマンションを
買ったばかりで疑念や不信が募るばかりだが不動産屋に聞いても調査中とかで
ロクな返事が帰ってこない。しかも専門家に言わせればこの事件は氷山の一角
らしいが、どうしてくれる!だいたい建物を建築中に何度か役人がやって来て
建築基準法をたてに調べていくが何を見ているのか、お伺いをしたいものだ。
建築士が超ワルだが、チェック体制の甘さも今回の事件の大きな原因だろう。
ともかくワル建築士の関わった全ての物件を公表するのはプライバシーよりも
安全が先であり、国土交通省と携わった業界全体が責任を取るべきだと思う。
先月に起きたパキスタン地震による建物の崩壊も耐震性の原因が大惨事を
招いた事も記憶に新しい。儲け主義のコスト削減とすれば、人命軽視もいい
ところで業者の売り逃げは絶対に許されない。最近の人心を垣間見る思いだ。
建築士の資格とはなんだろう。 今から1400年も前に建てられた法隆寺
金堂や五重塔は度重なる地震や災害にもめげず世界遺産にも指定されている。
建築士や役人は一度法隆寺を拝んでくるといい。