内憂外患(43)

東京株式市場の誤発注による、みずほと東証の混乱は担当者の慣れによる
過信と油断が招いたもので、市場の活況の信頼を失墜させる大きな事件だ。
最近のインターネットで一日に何回も取引を繰り返す「デイトレーダー」の
存在は、便利のようで両刃の速さと怖さを知っていい勉強をさせてもらった。
失敗学の提唱者、畑村洋太郎さんは、失敗は、うっかり、惰性、動転からが
大半とおっしゃるが、担当者は惰性で間違えて、気がついたときは動転して
ミスの手順を重ねて被害を大きくした。それには日ごろの「仮想演習」が
必要と畑村さんは結んでいる。コンピューターは人間の指示通りに動くが
間違いを起こすのは人間の習性ともなれば、誤作動は事前に想定しないと
再び過ちを起こしてしまう。最近の事件では、空港の管制官誘導ミスや
保険会社の顧客情報漏えい等々、あってはならない間違いの繰り返しは
仕方の無い事なのだろうか。それともここまで発達したコンピューター
システムに人間の頭脳が付いて行けないのだろうか。こうしてブログを
書くのも、変換ミスや削除ミスにヒヤヒヤしながら何度失敗を重ねたか、
たかがブログ日記だからいいが、仕事に携わるものに失敗は許されない。
「あってはならないことを・・・再発防止に努めたい」セリフは飽きた。