隠居の独り言(6)

北朝鮮の金総書記が密かに訪中しているらしいが2000年以降4度目と
なって過去3回も公表されずに隠密行動を取って秘密主義に徹している。
自国民にも公表しないでどのような了見か知らないが、こういうところが
陰湿でおぞましく「民主主義人民共和国」の名が恥じる。共産国家主義の
やり方といえばそれまでだが昨年9月に発動された米国の金融制裁という
北朝鮮にとって緊急事態が生じたとの見方が一般的だ。つまりマカオにある
某銀行が北朝鮮と20年以上も取引がありこれまで偽札の流通に深く関与して
いるのが判明し米銀行との取引を禁止する措置を取ったからで北の関連口座は
凍結されてその打撃は深刻らしいが、そこで中国に相談に行ったのだろう。
中国外務省は六カ国協議に再開の障害を作るべきでないと米国に抗議したが
さすがはアメリカ、態度は強硬で今度は中国の国策銀行にも制裁措置を取ると
返答して北朝鮮の資金の流れを止めようとしている。そのうえスイスにある
北の秘密資金にもアメリカは手を廻し始めた。日本は何をしているのだろう。
歯がゆいとはこのことで、拉致被害者があれほど声を枯らせて叫んでみても
話し合いだの時機を待てだの、相手の顔色を伺いながらおろおろするだけで
日本の政府は制裁措置の一つもせずに解決するとでも思っているのだろうか。
老いていく被害者に明日は無い。