隠居の独り言(23)

ホリエモンの評判も地に堕ちて可哀そうな者だが新聞に出てくる有識者とか
テレビに出てくるコメンテーターとか言う人たちはコレデモカコレデモカ
ホリエモンけなしに余念が無いが、それを予想出来た人はいたのだろうか。
田中角栄ロッキードで失脚してとき日本中が騒然とした時もべつに義理も
利害も無い者までが彼を刑事被告人という汚名を着せて呼び捨てまでにした。
「末は博士か大臣か」の言葉は死語になってしまったがひと昔の子供の頃の
向上心は一つの目標に向かって進むエネルギーの合言葉のようなものだった。
ホリエモン角栄も裸一貫から時代の寵児になった出世物語の見本の様だし
そこまで辿った立派な業績はたとえ被告人になっても消えるものではない。
むしろ尊敬に値する半生を褒めて学んだほうが下手な勉強よりはるかにいい。
人が成しえなかった道を切り開いていった彼らの立派な部分は充分あった。
二人の共通点は人に長じた知識を持って一気に頂点を極めた世渡り上手だが
自分を律する理性と思いやりに欠けた知性の無さが悲劇を生んだと言える。
人を判断するうえで事の善し悪しや光と影の部分をマイナス志向で捉えると
全てが悪になり折角のいい部分が消えてしまう。昔の教科書では、弓削道鏡
足利尊氏田沼意次三悪人とされた。今は見直されているが時間が掛かる。
事件は起こった後になって言えばなんだっていえる。野球の解説じゃないが
「あの時見逃さなければ三振しなかった・」済んだ事件の能書きを言えても
先を見通せない有識者有識者とは言えない。