隠居の独り言(28)

トリノ五輪で世界は沸いているが長年に亘って素直に世の中に溶け込めない
家族もいる。拉致被害家族はどのような思いで北朝鮮の行進を見たのだろう。
先日開かれた「日朝協議」は何だったのだろうか。北朝鮮を日朝協議の場に
引き出そうとして日本が提案をしたらしいが拉致、核、国交正常化などの
並行協議も何らの発展もなく北朝鮮は言いたいことは言って逆にNGOの
脱北支援を「拉致」だとイチャモンを付けてくる厚顔にはあきれかえる。
特に拉致などの国家ぐるみの犯罪には現国家体制では進展のしようがなく
体制の崩壊を待つまで完全な解決は望めない事がはっきりしたのが今回の
協議のせめてもの成果だったと思う。北朝鮮国家の犯罪は拉致だけでなく
マネーロンダリング、紙幣偽造、麻薬密売、偽ブランド等だが国家として
最低限の秩序もない相手に殴られたまま何のお返しも出来ない弱腰の原因は
何なのだ。日本人としての誇り、威厳はどこへ行ってしまったのだろうか。
送金停止などの外為法万景峰号の入港禁止の特別措置法などの諸法律は
何のためにあるのだろうか。小泉首相はそこのところを国民にはっきりと
説明しなければ宰相としての資質を疑わざるを得ない。「対話と圧力とか、
時機を見て、とか」の生ぬるい対応は許されないところまで来ている。
家族を奪われた拉致被害者が「制裁」を叫ぶのは身を切るより辛い事を
察してあげるべきだ。日本人のみならず世界も注目している。