隠居の独り言(59)

最近は女性の社会進出が著しくそれはそれで結構なことだがいわゆる
男と女の立場が変わってきて古い昔の人間としては違和感を覚える。
与謝野鉄幹の有名な歌に「妻を娶らば才長けて見目麗しく情けある」
があるが見目はともかく才長けて情けある晶子を嫁にするが彼女は
才色兼備ぶりを発揮して「歌集、みだれ髪」などでそれまでの鉄幹の
名声をはるかに凌駕するようになり雑誌や新聞社の原稿依頼が忙しく
やがて鉄幹は「髪結い亭主」的になり男として情けなかったと思う。
「男らしさ」は家族を食べさせ戸主として名実共に家長となるのが
常とされたが最近では女性も社会で成功する人も多く昔の概念から
すれば男も肩身が狭くなった。頼りない男性も増えたけれど・・・
「イギリスの家に住み日本の女性を妻にして中華料理を食べる」は
世界の男どもの願いだが日本の女性はクレッションマークがついた。
作家の三浦朱門は奥方の曽野綾子に「妻を娶らば曽野綾子」とか
おのろけを言っているが本心は分からない。猪口邦子、佐藤しのぶ、
中村紘子など旦那さんは立派な方々だが奥方があまりに有名になると
家庭の中はどうなのだろうとヤッカミ半分とても気になるところだ。
日本は昔から男性中心社会で女性はそれに従うのが美風とされたが
時代が変われば世相も変わりキャリア・ウーマンの妻が夫を扶養も
珍しくなく「婦唱夫随」の所帯が増えていくのは間違いなさそうだ。
少子化とも大いに関係がありそうで男がそれに耐えられるだろうか。
金メダルの荒川静香、ギタリストの村治佳織など名声高い美女たちは
どのような男性と結婚するのだろう。