隠居の独り言(62)

最近の日本語の言葉遣いが少し変わってきた気がしてならない。ときに
不快な思いをして違和感を覚える場合が多々あるが時代とともに言葉も
生成変化していくのだからある程度仕方がないのかもしれない。けれど
ラジオやテレビのアナウンサーが間違った言葉遣いをされると不愉快で
例えば実況の時に「たくさんのかたがたが歩いていらっしゃいます」と
過度の敬語の使いすぎや、わざわざ英語にして「プレゼンテーション」
「モラル・ハザート」等々、アナウンサーは言葉遣いのプロでもあるし
大勢の人が聞いているのだからもっと美しい日本語を使ってもらいたい。
これが最近の若者の日本語力を低下させているのに一役買っているのに
気がついて欲しいと思う。駅に立てば「電車が参ります」の電光板が
出るが「参る、参ります」は神社仏閣や貴人の所に行く時に使う言葉で
電車という「物」に使うのはなにか変な気がして「入ります」「来ます」
「着きます」あたりが正しいと思うが一度駅員に聞いてみたいものだ。
日本語は流れの美しさにあるが、へんなところで語句を区切ってみたり
アクセントを高めたりしている中高年の人々に多いのもとても気になる。
年配の人でも「ヤッパ」「キモい」なんて聞くとこちらが気持ち悪い。
大量の外来語や安易な略語は流行語として溶け込んでいくのだろうが
自分もまたぞんざいな言葉に無感覚になっていくのが哀しい。