隠居の独り言(76)
笑顔の素敵な人は素直で優しい心根が顔に表れて接していて気持ちがいい。
ところが笑顔の似合わない職業がある。いつも権謀術数渦巻く政治家の顔だ。
小泉純一郎も小沢一郎もすまして話をしている時はいいが笑い顔はニヤケテ
さまにならない。ロシアのプーチンなんて生まれて笑った事があるのかな。
あの冷徹そうな目つきはロシアを象徴しているようで大国をまとめるのには
君臨するふさわしい顔なのだろう。アメリカのブッシュも中国の胡錦濤も
作り笑いの感じで顔色から本音が読めないがプーチンのほうがかえって
正直者だとも思ってしまう。ポスト小泉NO1の安倍晋三の面相はとても
良くて笑顔も爽やかだが顔と本音の判断が難しいのは政治家稼業の宿命か。
さりとて選挙ともなれば党や政策よりも言葉や顔つきで判断する人が多くて
格好いい顔に生まれた政治家は随分と得をしているように思えてならない。
戦後の総理でも岸信介、佐藤栄作、田中角栄、中曽根康弘、橋本龍太郎は
ハンサムだったが福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸などは顔で損をしていた。
自分の好みで書いているのでご容赦願いたいが女性から見ると彼らの人相が
また違ってくるから面白いのだが報道によるとあのプーチンがもてるらしい。
人は誰もが自分に無いものに憧れを持つがあの冷酷さがいいのだろうか。
映画や芝居に見るヤクザの情婦はなかなかいい女が多いのはそれを裏付ける
ようで心の弱い部分の一つかも知れない。今では信じられないがヒトラーが
政権を取った時の民衆の熱狂ぶりは何かに憑かれたように世界中が沸いた。
人は顔じゃない。あの頃の日本は、あの顔に騙された。