隠居の独り言(77)

小泉改革の総仕上げに「道州制」があるが日本列島を9-13に区割りして
今までの都道府県を廃止し国が持っている権限と財源の一部を移譲する
構想で実現すれば1,000万人前後の巨大な自治体が北から南に生まれる
わけだが地方分権が加速されて「小さな中央政府」が出来る事になる。
メリットは現在の各県の知事地方議員も要らなくなるし国の出先機関
道州に移して国と地方で重複する行政事務の無駄を省きスリム化される。
調べでは国家公務員の一般行政職33万人のうち22万人が地方の出先の
機関で働いているというから統廃合で大幅なリストラが見込めるだろう。
しかしこの構想は中央、地方官庁の抵抗は激しく政治家の思惑も絡んで
実現出来るかどうかは不明だが、早くも綱引きが行われているそうだ。
相変わらずの自分勝手のエゴはみっともないがぜひとも実行に移したい。
思えば明治の始めの廃藩置県で約300あった藩がそのまま県に変わり
さらに合併等が行われて現在に至っているが当時の各大名たちも莫大な
借金に悩み、明治の新政府もお金に苦労していたのは現在に似ている。
ともかく800兆円にものぼる空前の赤字に悩み、それとて大幅な増税
不可能な今の情勢では政治形態を変える以外になく「道州制」が一番の
処方箋だと思う。日本の歴史の転換点では絶妙の知恵で切り抜けてきた。
政府の英知を期待する。