隠居の独り言(95)

B型の続き、大体の日本人の信仰心はB型スタイルのいい加減さで
お正月の初詣は明治神宮伏見稲荷鶴岡八幡宮等々の有名社寺は
晦日から元旦まで満員電車なみの大混雑で若いのも神妙な顔して
参拝しているが、あれは盛り場に遊びに行くための口実に利用して
いるのが多いと聞く。日本人の寺社参拝と遊びのセットは今も昔も
変わらないようで江戸時代のもっと前から男の遊び場「岡場所」は
神社仏閣のそばにあり俗諺に「伊勢は津でもつ津は伊勢でもつ」が
あるように真面目に祈念だけで済ませる男は野暮の骨頂と言われた。
厳かな神域からいきなり俗界に戻る変わり身はたいしたものだが
日本人なんてあの世に行ったらみんなまとめて地獄の三丁目だろう。
境内や参道にはお守りやオミクジがあって氏子でも信者でなくても
それを買って占いお賽銭を投げてお願いをすれば叶うと思っている。
習慣といえばそうかも知れないが、一神教のキリストやイスラム
世界では考えられない事でどこの聖堂や寺院にもお守りやオミクジ
など無くましてや岡場所なんて不潔な考えは及びもつかないだろう。
お祭りは神社、ご先祖さまは仏教、クリスマスはイエス様、その他
地蔵、七福神、稲荷、福助、天神、達磨、仙人、招き猫、占い、暦、
ヤマノカミまで開運と聞けばなんでも飛びつく無節操にはあきれる。
そういえば私のいつもの散歩コースには祈念堂、神社、稲荷があって
通るごとに習慣的に頭を下げるが、これもB型の典型かもしれない。