隠居の独り言(103)

最近になってやっと終戦後のGHQが定めた教育基本法の改正の機運が
高まり国会で審議されているが興味深いのは「愛国心」をめぐる各党の
論議だ。政府案は「国と郷土を愛する態度を養う」で一方の民主党案は
「日本を愛する心を涵養する」としているが言葉だけではどう違うのか
よく分からない。けれど一般の人は教育基本法なんてあったの?との
感じだったが中身の文言の「教育は不当な支配に服することなく」を
一部の過激な集団に利用され国歌国旗まで否定され自虐的な学校教育の
根源になったのは事実で日本人の尊厳をなくし自信を失ったのは残念だ。
しかもその先生達の教育を受けた人たちが今の政治経済界のリーダーの
年齢に入っているから世に向かって弱腰外交の原因の一つになっている。
しかも今回の改正でもその文言がそのまま残っていると言うのだから
何のための審議だか分からない。国を愛するのは国民の当然の概念だし
何年も協議すること事態がおかしい。いっそのこと「愛国心」なんて
文言は要らないのでは・・中韓の日本へのイチャモンに腹が立つのも、
オリンピックや国際試合の日の丸に感動するのも愛国心そのものだ。
愛国心は自然発生的なものでいちいち国から指図されるものではない。
世界の人々の誰もが自国を愛して当たり前の心情を法律にまで謳い、
簡素な条文とはいっても書かなければならない疑心がとても情けない。
基本法はともかく教育の現場、特に公立学校に通う生徒の学力低下
ひどく先進国の比較で最低という現実をきちんと直視すべきだと思う。
学校の式典などでは国旗国歌はようやく認知されるようになったが
修学旅行のスケジュールに伊勢神宮靖国神社の参拝が入らないのは
「宗教」の理由らしいが歴史を学ぶ材料ではとてもいいと思うのだが
教育基本法とは日本を正しく知る基にしてもらいたい。