隠居の独り言(121)

7年前の平成11年に起きた山口県光市の母子殺人事件で20日最高裁
無期懲役とした広島高裁2審の判決を破棄して審議を高裁に差し戻した。
差し戻されれば死刑判決の可能性が高く当然の成り行きだと強く感じる。
犯行は強姦致死で、だれよりかわいそうなのは犯人の獣のような欲望の
思うままに命を奪われた女性と生後僅か11月の乳児が哀れでならない。
たとえ当時18歳の若い年齢といえその凶悪犯行は成人の醜い姿であって
平和な家庭を瞬時に破壊してしまった事は決して許されるものではない。
事件を起こして後に反省とか酌量とかいっても被害者は帰ってこない。
社会の秩序とは、人を殺したら死刑が当たり前という原則があってこそ
保てるのではと思う。最近の治安の悪化や道徳観の希薄さは法曹界にも
その一因があると思うのは、罪と罰とのバランスがあまりにも加害者の
人権に偏りすぎて被害者の心情が判決に反映されていないのではないか、
まして弁護士の「引き延ばし作戦」など道義に反するのは大学の法科で
彼らは何を学んだのだろう。弁護の意味も知らない弁護士はその資格も
疑いたい。7年の長きに掛けて裁判をする意味がどこにあるのだろうか。
最近の判決もマニュアル的で一人殺めて数年で出所するのが多いと聞く。
それでは殺され損だし裁判官なんて要らない。法は人が裁くものであって
人間味を入れて、はじめて納得のいく裁判の結果が出てくるものと思う。
今朝も家族を殺害した高校生のニュースが梅雨空のように心を曇らせる。
優しさ、厳しさのけじめをしっかりと付けてほしい。