隠居の独り言(181)

頃は1600年9月中旬、天下分け目の関が原で東軍の徳川家康が圧勝したが
その中身は豊臣軍団の内紛が原因で家康はそれに上手く乗って詐術を弄して
天下を手中に収めた。政治の世界は昔も今も幸運と権謀術数の優れた人物が
最終の栄冠を手にするが安倍晋三もあの柔和な顔に似ずなかなかの狸親父で
報道によると総裁選の多忙な日々に読んだ本は山内昌之「嫉妬の世界史」と
言うから意味深長もいいところだ。役員人事、論功行賞、狐と狸の世界では
嫉妬が渦巻き足を取られなければいいがお坊ちゃん宰相の行く先は厳しい。
51歳の若さで総裁になれたのも凄い強運でもし彼が岸信介の孫で無かったら
もし彼が小泉首相北朝鮮を訪れなかったら国民的人気はなかっただろう。
それと古今東西の英雄に成った者も成れなかった者も嫉妬やそねみで歴史を
変えているが彼の醸し出す清廉潔癖さがすんなりと総裁の椅子に座らせた。
安倍晋三の掲げる「脱戦後」は憲法教育基本法の改正を政治日程に乗せると
初めて明言した基本姿勢だが今までの政治経歴の中で北朝鮮問題を担当した
経験がそれを物語っている気がする。拉致・ミサイル・核兵器など軍事力を
強大させる北朝鮮に日本の自らの生存権アメリカ任せでいいのだろうか? 
このままで近隣諸国から日本の平和と安全が確保される保証はどこにあるの
だろうか?素朴な疑問に国民はやっと気付き改憲を求める声はどの世論調査
6割を超えている。変わりつつある世界の情勢に野党といえども国民と国土を
守る気持ちは一緒のはずだ。ここはひとつ安倍晋三に任せてみてはどうだろう。
反論の側にも一理あるだろうが国民的議論で難題を考える土壌を作ってほしい。