隠居の独り言(195)

つい最近までは野党党首や自民党の中でも首相が靖国神社参拝を止めなければ
日中関係の改善は無い、と断言した政治家が多かったけれど安倍慎三新首相が
訪中、訪韓した際にも「行くか行かないか」のあいまい戦術でも中韓は破格の
厚遇で迎えた。そもそも靖国問題は戦後40年も経った1985年に中曽根総理が
公式参拝をする直前に朝日新聞が「中国は厳しい視線で凝視している」との
記事を載せてそれを中韓が悪乗りをして事態をこじらせ各新聞やNHKまでも
参拝をする政治家に「公式ですか?私的ですか?」の愚問を浴びせてますます
事態の悪化に拍車を掛けた。それまで皇室方も各首相も何事も無く公式参拝
してきたのに新聞の一記事が引き金になったメディアの責任は大きいと思う。
小泉前首相は靖国参拝を続けたがそれでも日本人の内閣支持率が高いと中韓
感じて方向転換を計り内閣交代を機に靖国問題を口にしなくなったのだろう。
北朝鮮の核実験は日中首脳会談で実験を止めさせようと話しをした次の日に
実行されたので中国のメンツは丸つぶれ、韓国の太陽政策も丸つぶれとなれば
日本の中の「北朝鮮には対話を」とか「危機をあおるな」と言った政治家達は
頭を丸めるべきだ。昨日の朝日の天声人語は「この難問については「国益」を
超えた「人類益」の立場で、ことにあたってほしい」と書いているが、言葉は
きれいでも具体的に無法者にどう立ち向かえばいいのか全然分かっていない。
このまま放置すれば北朝鮮は核爆弾を小型化してミサイル弾頭に付ける技術を
開発するのは必至で日本の危機は待ったなしの状態になっている。ミサイルの
照準は日本に向けて設置されているがアメリカはイラクの泥沼化で手が回せず
中韓北朝鮮寄りとなれば、ますます日本一国で身を固めなくてはならない。
けれど憲法が禁じた集団自衛権を行使出来なくて各国と共同歩調もとれないとは
歯がゆい。天声人語をはじめ憲法改正反対論者に聞きたいがこの非常時をまだ
話し合いで解決出来るとでも思っているのだろうか。