隠居の独り言(209)

日米野球が始まるが今回の親善試合ほどファンがノラないこと夥しい。
戦前からの長い歴史を誇る大会だが一流選手の辞退者続出に全日本の指揮を
とる野村克也監督は頭の痛いところだろう。かつては彼我の戦力の差は大きく
大リーグの選手を遠望するだけでも興奮したものでTVの彼らの見せてくれた
一挙手一投足は素晴らしいものがあった。まして全日本に選ばれる事はとても
光栄なもので選手たちは真剣にプレーに没頭したものだ。あれから時が流れて
野茂英雄が大リーグに先陣を切り、イチロー松井秀喜城島健司井口資仁
等々、メジャーではなくてならない存在になっている。喜ばしい事だが反面に
昔から見ていたファンとしては英才が日本を離れたのはとても淋しい限りだ。
今回の親善野球は、出場選手には失礼だがこれでは日本のマイナーリーグ
ようで盛り上がらない原因の一つになっている。野村監督は「これでは米国に
失礼だ」とぼやいているが、まさにその通りで辞退する理由も分からないでは
ないが選らばれたら出場するべきで、特にファン投票で熱い声援を受けた選手は
断わればペナルティーを課すべきだと思う。辞退するのなら投票前に言うべきで
投票してチケットを買った人になんと釈明するのだろうか。藤川球児松中信彦
松坂大輔SHINJO、福留幸介等の大物人気選手の辞退はただでさえ野球人気が
下降線なのに足を引っ張っているようで情けない。ファンに選ばれた名誉よりも
怪我のおそれや自らのスケジュールを優先させているのだろうが再考してほしい。
報道も日米より松坂大輔一人の移籍のニュースが大きく扱われているのはどうか。
大リーグ相手で戦うのは敵に不足無し、春のWBCで王貞治ジャパンがイチロー
松坂などの活躍で優勝したときの感動をもう一度期待していたのにガッカリだ。