隠居の独り言(235)

福島県和歌山県、宮崎県、北海道深川市、千葉成田市等々の首長の官製談合の
汚職事件はとどまるを知らないが奥は深くこれは氷山の一角に過ぎないだろう。
こんな昔話がある「とても貧乏な男がいた。いくら働いても貧しかったので、
男はいっそ狼に食われて死んだほうがましだと思い奥山の狼の巣の前で待った。
狼が出てきたので{どうか食ってくれろ}と頼むと狼は{お前は真人間だから
まずくて食えぬ、お前の女房ならいい}と言って眉毛を一本抜いて男にくれた。
{その毛筋をかざして人間を見ろ}と狼は去った。帰って狼の眉毛をかざして
女房を見ると化け雌鳥だったので驚いて家を飛び出した。町の入り口に立って
往来の人々を見ると、身体は人間でも顔は犬や猫や鼠や鳥など畜生の顔ばかりで
男は呆れ果てた。ある日のこと薪を背負った貧しい女が通りがかりやっと真人間の
顔をした人を見つけホットして女に話しをかけ夫婦になり幸せになった・・」
知事や市長の姿格好を見ていると人の良さそうな感じだが一皮むけば化け物の心が
棲み付いている。狼の眉毛をかざして見れば彼らの顔は狐か狸か、とても真人間と
思えない。しかも「天の声」とは何様と思っての言葉なのか傲慢もいいところだ。
捕まる寸前まで「私は潔白でございます」とタンカを切っているが嘘の上塗りを
している彼らの姿が何か哀れな畜生そのものではないか。官製談合による贈収賄
いう首長の犯罪は膨大な資金が必要な選挙費用が起点だが、今の構造ではこの種の
犯罪は後を絶たないのは目に見えている。知事選ともなると約2億円以上が必要と
いうから捻出方法が結局は化け物顔にならざるを得ないのであれば、いっそのこと
戦前のように中央の任命式にしたらどうか。右から左まできれいごとを言っている
場合じゃない。中央からの権威が嫌なら地方議員たちの投票式にすればいいと思う。
知事が辞職して選挙のやり直しとは税金を再び使って汚いお金がまた動く仕組みは
もう沢山だ。だいたい知事の役割とは何だろうと疑問を持つ昨今だが高額の給与等
税金を食い物にしてその上に談合でインフラの高騰の費用まで払わせられる我々は
たまったものではない。欧米などの地方議員には無償で仕事をしている人が多いと
聞くが日本人のお上意識では無理なのか。政府の構造改革は何かピントがずれている。