隠居の独り言(239)

松坂大輔は米大リーグ、レッドソックスとの入団交渉が成立して6年契約の
総額5200万$(60億円強)で合意して結構な話だと思うが前のイチロー
松井秀喜よりも年を追うごとに金額が高くなってこれでいいのかとも思う。
ヤンキースに負けたくないレッドソックスの気前良さは分かるが大リーグや
米国経済界のバブルを思わせる。米国では野球の他にバスケット、アメフト、
ゴルフなど年俸10億円を超すスポーツ選手は何十人といるが高いか安いかは
別としていくら資本主義経済といっても米国だけが突出した報酬の高額さは
バブルが到来しているとしか思えない。日本はバブルが破裂して土地や株価が
急落したが米国の株価は高値安定で経済の強さを物語っているけれど、借金の
経済だ。日本や中国の外貨保有率が高いといっても所詮は米国の国債や紙幣を
多く持っている事で、もし米国のバブルがはじけてドル安が激しくなればその
影響は計り知れない。米国がいま中国に対し人民元の切り上げを要求するのも
その懸念があるからで米国経済は危ない綱渡りをしているとしか思えない。
日本はイザナギ景気を超えたといっても外需主導の影響で内需は減退の一途で
経済も内外格差だし一般所得の二極化の原因は長期間の円高基調にあるからだ。
世界貿易の殆どがドル建てで基軸通貨を持つ米国は松坂大輔井川慶を買った
札びらは刷れば刷るほどドル安になり、安い製品がなだれこみ結局は米国民が
得をする仕組みになっている。ドルが氾濫して暴落しないのはドル安になると
外貨を持っている日本や中国や産油国が富を失うからで、そのために米国債
買い続ける悪循環に陥っている。けれど格差社会は既に世界的でヨーロッパも
アジアも中南米にも広がり、かつての世界大恐慌の先触れでなければと願う。
松坂大輔はいい男だが移籍話の経過を見ていて経済の先行きに嫌な気がした。