隠居の独り言(260)

関西テレビが製作しフジテレビ系が放映していた「発掘!あるある大辞典Ⅱ」と
いう番組は残念ながら見ていなかったが、納豆のダイエット効果を声高に訴えて
それが捏造だったとは随分と罪作りな事をしたものだ。我が家では毎朝の朝食に
納豆は欠かせないが家内は「毎朝食べているから貴方は痩せているのね」なんて
言っていたのがまるで笑い種のようだ。でもダイエットの効果はともかく体には
いい食品の納豆であることは間違いないが私にとっては、かつて魔の食品だった。
食べ始めたのは、ほんの十年くらい前からで関西育ちの人間は若い時に上京して
食事に出されたがあの匂いには閉口した。あれだけは人間の食うものではない。
食べ物の好き嫌いは無いはずだが、身体にいいと娘に勧められてやっと重い口に
入れた。最初はネギとショウガとシラスを醤油でまぶして納豆の量の三倍ぐらい
掛けて食べてみた。苦戦は一週間は続いたが今は欠かせない好物になっている。
最近のテレビはデータ捏造や「やらせ」が後を絶たないが結局はテレビ界全体が
信用を失っている事に気がついてほしい。テレビは既に生活の一部になっている
傾向は度が過ぎているのもあるが今回の納豆でも放送されればスーパーの売り場
食料品店から品切れの状態になる群集心理はなにか恐ろしいものさえ感じてくる。
例えば安倍総理が政策を、声を大に訴えてもテレビの堺正章の番組には敵わない。
それほど身体に染み付いたテレビなのだから、放送する側の捏造なんて論外だが
受け手のほうも常識と冷静さをもっと身に付けたいと思う。何年か前にずさんな
取材でカイワレ大根風評被害を招いた事件があったが、あの時の教訓も忘れて
またも起きたメディアの無責任さは何をかいわんや、放送した側は厳罰ものだが
それに走った視聴者もテレビ中毒的な愚かな行為そのもので、昔流行った言葉の
一億総白痴化」の典型だろう。