隠居の独り言(270)

北方領土の日」は、また日本にとって屈辱的な敗戦の象徴的な日でもある。
1945年8月15日に日本は連合国のポツダム宣言を受けいれ無条件降伏した。
ところが蓋を開けてみるとポツダム宣言の他にヤルタ秘密会談という物まで
飲まされた。ルーズベルト(米)、チャーチル(英)、スターリン(ソ)、の
三首脳が1945年2月に会合して戦争の終結の後始末の仕方を話し合ったが、
その結果ソ連軍は日ソ不可侵条約を一方的に破り、弱りきった日本の終戦
際に火事場泥棒的に満州樺太、千島、北方領土に攻め入り全てを占領した。
ソ連北方領土に侵入したのは9月に入ってからでそれだけでも条約違反だ。
今、問題になっている北朝鮮の拉致や核の事なんてソ連のやった事を思えば
幼稚なものでソ連満州から60万人の日本人を拉致して10万人を死亡させ
満州の同胞を虫けらのように残虐に殺人や暴行をして悪逆の限りを尽くした。
今も尚後引く満州引き上げ孤児の事もソ連の悪行が無ければ同胞全員が無事に
日本の土を踏むことが出来たはずだ。その後も核やミサイルの照準を日本に
向けて配置するのは悪魔の仕業としか言いようがない。ヤルタ秘密会談とは
どうして秘密にしなければならないのか、米国も英国も参加をしているので
その真意を聞きたいし責任の一端があるはずだ。最近になって米大統領は、
ヤルタ会談は米史上で最悪の出来事だったと語ったが、それなら同盟国の
日本の立場を後押ししてもいいのではないか。イラク戦争は一方的に日本に
援助を求めこちらが切歯扼腕の北方領土問題には素知らぬ顔とはアメリカも
つれない仕打ちと思う。この問題を無視されて何のための日米同盟なのか。
政府も軍事同盟を結んでいるのなら北方領土竹島尖閣諸島等の日本の
領有権防衛について米政府と徹底的に話し合うべきではないか。近辺諸国も
アメリカの後ろ盾なら文句も言わないはずだ。日露の間だけでは話が進まず
国際司法裁判所に訴えるとか国際的な方向に持っていかないと解決は難しい。
プーチンの冷酷な顔つきが目に浮かぶ。