隠居の独り言(275)

6ケ国協議が閉会し適当なところで相槌を打って6人の役者が手をつなぐ新聞の
写真は、顔は愛想笑いだが猿芝居もいいところで狐と狸の化かしあいに過ぎない。
アメリカはイラクとの関連で早く手を打ちたかったし、北朝鮮は援助が欲しい。
政権末期に近づいたブッシュは北朝鮮にいいようにあしらわれた感じがしてくる。
中韓露は日和見的でどちらに転んでも金正日政権の体制が壊れると困るらしい。
今回の協議で一番筋の通したのは日本で代表の佐々江賢一郎は頑張ったと思う。
拉致問題を置き去りにして、たとえ6ケ国協議の枠組みがあっても重油援助には
応じないと明言している安倍晋三のことだから拉致の進展が無ければ先に進まない。
これでいい。拉致事件は日本国内で平和に暮らしていた人が北朝鮮の国家機関に
よって犯された人権と国権の侵害で、原状回復出来ないのは国家として存在する
意味が無い。ようやく普通の国家としての尊厳が見えてきた思いで満足している。
問題は北朝鮮のミサイルが基本的に我が国をターゲットにして砲身を向けている
現状は万が一の時は日本が多大の被害を受ける事を想定しなければならないので
自衛の気持ちや法律を急いで整わなければならないだろう。たとえば憲法9条
戦争放棄で「国の交戦権はこれを認めない」とあるが、この条文を素直に読めば
どこの国とも戦争をしてはいけないし、そうだとすれば自衛の戦争も出来ない。
北朝鮮からミサイルが飛んできても、どんなに被害が出ても、自衛隊が出動して
敵の基地を叩く事の法律上は無理な話で、自衛隊に全権を与えないとミサイルが
発射されて着弾する数分間に何が出来るというのだろう。拉致の問題も自衛権
行使していればここまでひどくならなかっただろうし保安庁の船では限りがあり
海上自衛艦日本海を巡回するべきで怪しげな不審船を見つければ直ちに停戦を
命じ従わなければ撃沈させるぐらいの気構えがほしい。6ケ国協議は閉会したが
日本のとるべき道は国を守る事、それは法の改正であり、自衛の整備を行なう事
国民それぞれが心構えを持つ事、待ったなしの状況は今を置いて無い。