隠居の独り言(294)

政治家のいい加減な発言がいつまでも尾を引いて日本を苦しめるいい見本だ。
平成5年に当時の官房長官河野洋平が、いわゆる従軍慰安婦の強制性を認め
謝罪するという「河野談話」なるものが今になってアメリカ下院で審議され
慰安婦をめぐる対日非難決議案が月内にも採決されるらしい。「河野談話」は
明確な裏づけもなく慰安所の設置に旧日本軍が、関わりがあったと認めたが
ために誤解を招き慰安婦たちが強制的奴隷であったかのような謝った認識を
広めてしまった。下院公聴会でも韓国の女性が売春を強いられたとの証言を
しているが官憲に連行されたとは言っていないし出鱈目も言えないだろう。
日本は1945年8月15日に連合軍に降伏したが、戦後にマッカーサー元帥が
厚木基地に到着する8月30日以前の18日には早くも占領軍GHQが日本の
政府に特殊慰安施設を設置するように令を出している。つまり第一号指令だ。
それはアメリカ軍の関与でなくてなんだろう。戦争と性の問題は古い昔から
切っても切れない事柄で戦争を闘う男どもは生死の極限をさまよい刹那的に
なるのはある程度は仕方がないかもしれない。それは敵味方の関係はない。
ロシア軍の満州での日本人婦女子への暴虐は聞くに堪えないし、ドイツ軍や
フランス軍も、どの国の軍隊も女性への暴行事件や慰安婦の問題に関しては
国境が無い。つまりこれは政治的な問題ではなく男と女の問題ともいえる。
戦後の日本は近隣諸国から繰り返し謝罪と反省を言わされその都度、賠償や
ODAの形でお金を払わされてきたしインドネシアやフィリピンでは、ただ
慰安所で働いていたという理由で兵士がB級戦犯として処刑もされている。
アメリカは戦後半世紀も過ぎて自分達のした事は棚に上げ、同盟国の日本を
責める意図はどこにあるのだろうか。安倍晋三首相も「官憲による強制連行が
あったと証明する証拠は無い」と国会で答弁しているが、なんなら世界の国の
全ての軍隊の慰安婦問題を討議しましょうと開き直ればいい。