隠居の独り言(297)

孫達が近所の英語塾へ通っている。現在では英語は国際語だから将来の就職や
社会勉強のためには多少はカジっておいたほうがいいらしい。小さいころから
外国人の発音を覚えると自然に発声能力が養われるそうだ。小学校から英語を
教える議論は盛んだが、それはおいて英語がなぜ国際語になっていつのだろう。
歴史を紐解いてみると16世紀の最後の1600年に関が原の天下分け目の合戦で
使われた鉄砲の数は10万丁とも云われ、合戦に参加していない分も含めると
その何倍かの数量に達する。当時の世界でこのような軍事大国は見当たらない。
ヨーロッパではスペインが無敵艦隊と称していたが地域的なものでイギリスに
敗れてしまう。やがて時が流れイギリスが産業革命を起こし最初は貿易目的で
世界各所を巡ったが、やがて軍事力でも七つの海を征服し世界でイギリス領は
日の落ちる場所が無いといわれるぐらいに膨張拡大をしていった。その意思は
やがてアメリカに継がれて現在に至っている。英語が国際語になるのは当然の
成り行きだ。16-17世紀頃の世界に冠たる日本は織田、豊臣政権頃はアジアに
交易を求めて各所に日本人町を作るまでに発展をしていたが、関が原の合戦で
徳川政権になり、徳川家の一家の保全のために鎖国政策をして自らを閉ざして
しまったのは勿体ない!もし鎖国なんてなければ遠くからくるヨーロッパの
野心家たちに日本は軍事的にも恐れる事もなかったし、逆に七つの海に覇権を
求めて世界各地に日本人町を作っていたことだろう。タイ国の山田長政などは
いい例だ。そのままいけば今では日本語が国際語になって学生たちが英語で泣く
ことも無かった。実に惜しい!言語学的な文学では1000年も昔の平安時代には
徒然草枕草子源氏物語などが書かれ当時の西洋文学を大きく凌駕している。
徳川家の自分勝手な政策が日本を誤らせてしまった。英語のどこがいいのだろう!
ひとりで叫んでも仕方がないが「勝てば官軍」のいい例だ。