隠居の独り言(313)

石原慎太郎の圧勝の余韻も残る昨日今日だが忘れてならないのは先日起きた
南の島の大地震で選挙の公約にも何故か地震対策が無かったのは気にかかる。
地震列島に住む日本人としては4/2日に起きた遠い南太平洋のソロモン諸島
M8,1の巨大地震はひとごとのように思えない。叔父はガダルガナルの戦争で
命を落としているが先の大戦の最大の激戦は昭和17年後半のソロモン海戦
日米の主力艦隊がしのぎを削りあの頃から日本軍の敗色が濃いものになった。
緒戦の勝ち戦の後だけに小学生の小さな胸を痛める悲しい思い出が蘇える。
それだけに突然の巨大地震ソロモン諸島の住民達は揺れる大地と大津波
もうこの世の終わりかと大きな驚愕と、うろたえる情景が目に浮かぶようだ。
震源地が島々に囲まれた地域で一昨年のインド洋大地震のように被害が大きく
広がらなかったのはせめてもの事だが被災された方には衷心より見舞いたい。
日本でも能登半島地震でいまだに復興がままならないのに自然の神様はなんて
非情なのだろうか。小学校で習った修身の時間で、明治29年(1896)に起きた
三陸沖巨大地震M8,5の津波の悲惨な体験の話しを聞いたのは今も忘れない。
一人の少年が地震の後に海の異常に気付き村人たちを山へ逃げるように告げ
自らは老人を救うために町に戻って行方不明になる物語だが、思い出すのは
あまりにもリアルで少年の正義感が胸を打ったからだろう。明治三陸地震
地震後に起きた津波の被害が大きく場所によっては高さ38,2メートルにも達し
死者は20,000人を超えたという。三陸地震昭和8年にも発生してこの時も
津波で3000人を失っている。地震の怖さは発生時の揺れる直接的な恐怖より
関東大震災の時の火災や三陸沖の津波の間接的なもののほうが被害の大きさが
甚大だが、考えようでは普段の用心や訓練で、ある程度は防げることが出来る。
現代の日本では津波情報が出されても逃げない人が多いと聞く。遠い南の島の
出来事と考えず、明日にも襲うかもしれない日本の巨大地震に備えたいものだ。
地震・雷・火事・親父」は約一名を除いて今なお健在だ。