隠居の独り言(373)

川中島の合戦上杉謙信Gackt:ガクト)と武田信玄市川亀治郎)の一騎打ちの
白衣の謙信が馬上から切りつけ兜の信玄は軍配で受ける場面はあまりにも有名だが
描かれた戦記絵は謙信の顔は面長で信玄の顔は角ばっている。戦国時代の日本人の
平均的な顔は現代と違ってどのようなものだったのだろうか、少し気になっている。
昔の肖像画で見ると例えば信長は馬面で秀吉は猿面で家康は狸面のように思える。
つまり人類の進化の骨相からして戦国時代では、まだ現代の感覚のイケメンの男は
いなかったのではないか。大河ドラマ風林火山の役者達とは全然違っていただろう。
日本人の顔も江戸時代に入ると段々長くなって浮世絵でも役者絵でも殆どが馬面で
写真技術が入ってきた幕末の公卿や武士たちの肖像顔も面長が殆どを占めている。
徳川慶喜島津斉彬吉田松陰大久保利通、武智半平太等みんな立派な馬面だ。
鼻が長くヒトエマブタで唇が薄く頬がこけているのも日本人特有の顔なのだろう。
人相学には知識が無いのでこれ以上は書けないが、日本人の顔は、昔は面長が多く
時代を経るとともに徐々に丸顔になっていったのではないか、丸い柔和な顔立ちは
私は好きだが性格的にも日本人は時代とともに顔の形に似て丸くなった気がする。
食うか食われるかの緊迫した戦国期の武将たちの顔立ちは眼光鋭く隙を見せない
面構えであったに違いない。ドラマの筋は晴信と村上義清(永島敏行)が信濃
覇権をめぐって千曲川の上田原で激突するが、連戦連勝の晴信も地の利を知った
村上軍に大敗する。戦いの死闘場面はドラマのクライマックスだが武田の重臣
板垣信方千葉真一)、甘利虎泰竜雷太)の両名も戦死して、心ならずも軍団を
甲斐へ引き返す事になるが晴信にも山本勘助内野聖陽)にも手痛い薬だった。
でもこれをバネにして以後、羽ばたいたのは並みの人物じゃない。