隠居の独り言(378)

参議院選挙の投票も間もなくだが、世論調査では自民・公明の与党の過半数割れ
濃厚という。何より現政権を支える、ご本尊の安倍晋三首相個人の人柄への評価が
日にちを追う毎に下降線をたどっていることが浮き彫りになっているらしい。
それと内閣の閣僚たちのオソマツは目や耳を覆いたくなる。柳沢伯夫厚生労働相
産む機械」から始まって久間章生防衛大臣の「しょうがない」の発言は、彼が
いかほどの歴史認識をお持ちなのか。松岡利勝農水相の事務所費問題で自殺の後を
引き受けた赤城徳彦農水相が同じ事で足を引っ張るのに、それをかばった首相は
支持率が落ちるのは当然で選挙前といえなぜ即刻罷免出来ないのか理解に苦しむ。
しかも絆創膏姿で出てくるのはTVのワイドショーの格好の嘲笑の対象になった。
ここへきて麻生太郎外相のアルツハイマー発言は「ブルータス、お前もか」だ。
彼らを任命したのは安倍晋三首相なのだから責任を追及されても仕方のない事だ。
首相は家庭でいえばお父さんにあたるので子供が不始末をすれば拳骨の一発か、
「出て行け!」と言えばいい。それが世の秩序で出来ないなら親父の資格が無い。
そこへ年金問題が降りかかる。これは今の安倍政権には責任が無いはずなのだが
社会保険庁の驚くような怠慢と傲慢が明るみになったタイミングが悪かった。
国政選挙の本来の政争は国の根幹の憲法、外交、教育、経済が本題なのに今回の
参議院選挙は相当にピントが外れている。安倍晋三首相も小沢一郎民主党党首も
声を揃えて年金、年金と一つ覚えを叫ぶ姿は、これが国政選挙なのかと情けない。
与野党どちらが勝っても安倍政権には変わりは無いのだが、与党が大敗をすると
憲法改正は遠くなるし日米同盟の絆も緩んでいく。自民党内でのモノ言う人が
頭を持ち上げてくるし民主党内でも若い力が削がれることだろう。外交面では
中国や南北朝鮮の反日派はタカ派安倍晋三が敗れれば手を叩いて乾杯だろう。
与党が勝てば誰が喜び、野党が勝てば誰が喜ぶかを大局で判断して投票したい。