隠居の独り言(389)

先の参院選で与党陣営が大敗を喫した事は安倍晋三首相の掲げる憲法改正論が
遠のいていく可能性が大きくなったと言える。断わっておくが私は右寄りでも
左寄りでもない普通の日本人だと思っている。普通の日本人だから敗戦直後の
進駐軍の作った憲法を後生大事に60年以上も大切に金科玉条にしているのが
日本人のプライドとして許せないし、それを守ろうとする人達はとても多いが
そろそろ戦後の占領軍GHQのマインドコントロールから醒めて欲しいと思う。
先の大戦アメリカ軍は日本軍と戦ってこれほど強いと思わなかった。日本は
戦争初期にはアジアを植民地にしていた米、英、仏、オランダの軍隊を追放し
東南アジアの殆どを解放した。白人国家からみればアジアの日本が成した事は
歴史の常識を覆す驚天動地の出来事であったに違いない。甘い汁を吸ってきた
植民地を事もあろうに小汚いジャップに奪われるなんて悪夢を見ているようだ。
戦争が終わって当然に日本に復讐のリンチを加えた。領土奪取、極東軍事裁判
賠償金そして二度と立ち上がれないように完膚なきまでに軍の解体が実施され、
次に戦争の放棄を世界に誓わされた。それが憲法9条の「戦争放棄」の条文だ。
この条文では「国の交戦権は、これを認めない」と謳っているが素直に読めば
どこの国とも戦争をしてはいけないと言う事になってしまう。そうだとすれば
日本は自衛のための戦争も出来ないとも読み取れる。それでいいのだろうか?
条文から云えば世界第二の自衛隊の軍隊の組織は憲法違反そのものではないか。
アメリカも戦争直後は日本軍の解体に懸命だったが直後の朝鮮戦争をきっかけに
日本の現実を直視するようになっていく。今では日米軍事同盟で中近東方面で
自衛艦が米英艦艇と共同作戦をしている現実は9条の関連はどうなのだろう。
法律はきちんとするべきで、有名無実の憲法なんて要らない。