隠居の独り言(472)

先週の国会で最重要法案である新テロ特措法が成立したが、あれほど反対していた
民主党党首の小沢一郎は本会議の途中に退席して採決に棄権するとはどうした事か。
共産党社民党も「野党第一党の党首が国民に説明できない事をした」と批判し、
鳩山幹事長も謝罪会見をしていたが、これが責任政党の党首と言えるのだろうか。
国会は立法の場であり議員たる者は法案に責任を持ち賛否の意思を投票するべきで
それを放棄するのなら国会議員の資格や品格に欠けているといわざるを得ない。
空海の言葉に「近くして、見難きもの、わが心」があるが小沢一郎参院選挙の
勝利で選挙戦術の事ばかりが先走って近く行なわれる大阪府知事選挙を優先して
投票をボイコットして選挙応援に駆けつけたらしいが慢心して本分を忘れている。
民主党が提案した揮発油税暫定税率の廃止は成立すればガソリンが1?あたり
25円下がる計算で国民の75%が賛意を唱えている。全てでないにせよ不要不急の
道路を作ってきた今までの道路行政への不満をバックに民主党がチャンスなのに
党利党略が先走るとは「木を見て森を見ず」の典型で小沢一郎も器が小さいと思う。
昨日は民主党大会があったが与党の批判や衆院解散などの方針に集中して肝心の
内外の大局的な難問に目が行っていない。福田内閣の支持率が落ち経済も株価の
下落で先行きに暗い影を落とし始めているのに、今の段階で国家国民をリードして
いかなければならないはずの責任政党の自民党民主党、共に政治家の体たらくは
一般国民の不満爆発寸前まで来ている。