隠居の独り言(525)

みどりの日」から「昭和の日」になって二回目だがTVや新聞などの
マスメディアの特集番組も年々少なくなりますます昭和は遠くなっていく。
昭和の20世紀は世界中が動乱の最中の時期だったが暗い面ばかりでなく
面白くもあり、みんなが生き生きとしていた良き時代でもあったと思う。
昭和の初期に生まれた自分は55歳までが昭和だったから、実質的には
申し子だったのだろう。平成の今はオマケの人生みたいに思っている。
生まれた頃は日本中の殆どが田舎で自然がいっぱいだったし町の中でも
雑木林や原っぱが点在して子供の頃の遊び場所には事欠かなかった。
「ムカシはヨカッタ」中高年が呟くのも昔の原風景が無くなってしまって
懐かしむのも仕方がない。昭和は過ぎて消えてしまったが、遊び道具でも
凧揚げ、メンコ、線香花火、コマ回し、幻灯機、蓄音機、SPレコード
竹馬、タイプライター、謄写版、竹とんぼ、羽根つき、おはじき、等々・
その他思いつくままに、懐中時計、櫛、蚊帳、井戸、長火鉢、振り子時計、
大八車、炬燵、湯たんぽ、よいとまけ、リヤカーなどなどと時間があれば
もっと思い出すだろう。現代のPC、携帯の普及は手紙を書く事も無いし
殺伐とした最近の人付き合いもメールという無機質な文で終わらせるのが
原因の一つだろう。機器が人を使うのでなく人が機器を使いこなすことを
忘れている昨今だが昭和を顧みる時、様々な道具にも心があった気がして
古き良き時代を懐かしむ。「昭和は遠くなりにけり」か・・・・