隠居の独り言(612)

神奈川県の神田高校で服装や態度に問題がある受験生を不合格にしていることが
分ったが中には学力テストの上位合格者もいたという。某新聞は不正と決めたが
学校側では謝罪し校長が更迭された問題で、この程校長の復帰を求める嘆願書が
県知事に提出され署名は3380人に達したという。その他多く人が教育委員会
意見が寄せられその殆どが校長を擁護するものだという。考えてみれば高校生が
身なりを整えることは当たり前のことで学校のみならず家庭の躾けも考えもので、
勉強が出来ればいいのではない。社会の一員としてモラルの教育も大切なものだ。
今の中高生の中には、ズボンを引きずったまま、あるいは髪の毛を染め、化粧を
するのが風潮と考えている輩が多いが、身なりの悪さと風紀の乱れは相関関係で
眉のしかめる若者の何と多いことよ。電車に乗る機会が多いので一言いいたいが
学生達が平気でぺちゃくちゃ喋り続ける風景は日常茶飯事で優先席でも年寄りが
前に立っても狸寝入りはまだましな方で、車内マイクで何度注意されても携帯は
使い放題、足を広げて座る格好はハジやモラルを家庭や学校で教えていないのか。
高校の不手際は学生の受験前に選考基準を明らかにしなかったのが不可とされた。
それでは高校側は改めて真面目な子に来てもらいたいと言えばいいのではないか。
私見を言えば人生の成長期の一番大事な時期は良くも悪くも染まってしまうのは
自明の原理で、この時期こそ学校現場で道徳教育をしっかりとやってもらいもの、
良い社会の仕組みとは個人々々が道徳を守り助け合って初めて成立するものだ。
自分の子供の頃には「教育勅語」があって、ほとんど丸暗記させられたものだが
今となって真に良かったと思う。「朕惟フニ・・・父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ
朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發シ・」は
父母の孝行、兄弟夫婦一家仲睦ましく、礼儀を守り博愛の精神で、学業・仕事に励む・・
こんないい道徳教育の方向性を教えた書を戦後の教育者は何故放棄してしまったのか?
戦前=悪、戦後=善、と決め付ける前に、もう一度「教育勅語」を熟読してほしい。
日本人の美徳がますます崩壊しそうな気がしてならない。