隠居の独り言(732)

しつこいようだが今度の衆院選の結果は日本人にとってこれで良かったのかと
考えさせられる。今回は教育関係や子育て問題のマニフェストを取り上げたい。
民主党が掲げる中学生までの子供手当ては孫の大勢いる我が家には嬉しいが、
素直に喜べないのは児童手当や扶養控除が廃止されるため年間31万余りの
支給額は満額でなく3歳以下の幼児、高校生を持つ家庭は控除廃止で赤字だ。
一律支給ともなれば収入の少ない家庭から富裕層にまで行き渡るわけだから
実際に子供のために使われるかどうかも分からない。マニフェストというのは
良い部分しか言わないから得をしたような気分で騙された気がしないでもない。
しかも収入にあたる消費税を4年間も上げないというのだから後が恐ろしい。
確かに子供を育てるには相当な費用と労力が必要だが最も費用の掛かる年代は
小学高学年から高校生辺りまでで、その大部分は食費と塾代で消えてしまう。
今の学校の教育は不完全そのもので塾通いをしなければ普通に進学が難しい。
民主党マニフェストは公立で高校生まで授業料を免除すると書かれてあるが、
それより大切なのは塾通いをしなくても中身の濃い教育をするのが先ではないか。
勉強時間を考えても昭和の時代の小中学生は土曜日も登校して勉強したものだ。
その頃の勉強時間は年間6000時間、今はユトリ教育とかで3900時間というが
ユトリは教員のためで、けっして子供の為ではない。子供のときに教えなくて
いつ勉強や躾を教えるというのだろうか。教師とは子供や親たちに尊敬されて
人間形成の基本を作る聖職ではなかったか。長年の教育の低下は教員の素質も
落ちている気がしてならない。塾通いが流行るのも親が危機感を持ってからで
その辺りを政府は大局的に考えてもらいたい。もっとも民主党の要職に日教組
親分が入っているから無理な話しか・・