隠居の独り言(852)

「一葉落ちて天下の秋を知る」民主党の党首は菅直人に決まったが、首相の
資格と資質を問われる異例の選挙だった。選挙とはドラマのようで寸前暗黒、
勝てば官軍、負ければ賊軍、政治家は資質以前の要素が大きい。小沢一郎
金銭疑惑の説明責任が果たせず敗れた。酷なようだが身から出た錆といえる。
両陣営はそれぞれ親分への義理や地元の要望ばかりを気にして本来あるべき
国会議員の役目の国家政策の日米安保円高株安・外国人参政権赤字国債
近隣諸国との諸問題などの国の根幹にかかわる問題には具体策がまるで無く
何のための党首選挙なのか問いたい。民主党党是なのか中韓に配慮ばかりの
外交姿勢はますます国家の威信が失われ今の尖閣問題の中国の恫喝外交にも
屈している情けなさは中国の属国への序奏なのか?その測り知れない怖さを
政治家のみならず国民も一緒に気付いて欲しいと思う。


今日は「敬老の日」今は9月第3月曜日に変更されたが、それはどうでもいい。
以前は「としよりの日」とされた。そもそも「敬老」とは若い人からの言葉で
最近の若い人は老人を敬うより邪魔者扱いにする風潮があるのがいただけない。
対して今の年寄りも情けない。敬われるどころか日進月歩の世に付いてゆけず
頑固だけが取り柄では嫌われる。先週は近所の老人会があったが集まった人の
近況報告なるものを聞いていると、その話の殆どが自分の病気のことばかりで
物忘れがひどくなった、脳梗塞でひっくり返った、腎臓を患って酒が飲めない、
足腰が弱って杖を突くようになった・・とにかく身体の具合の報告会みたいで
そうでなくても血圧がどうの、血糖値がどうの、不整脈がどうの、健康診断の
医者の会議みたいな同病憐れみの話題が延々と続く・・いやだねぇ、年寄りは!
歳を取れば誰も体の部品が傷むのは当たり前だから愚痴こぼしは止めにしたい。
それにしても世間はたくさん病人がいるものだ。病院の老若男女の人の多さよ!
二時間待ちの三分診療!この頃は予約制になって大分マシになったがそれでも
充分に待たされる。根本的な原因はみんなが長生きをするようになったからで
病人が増えるのは当たり前だ。予防医学とやらが盛んになってきてさまざまな
健康法を試みても年齢には勝てない。半世紀以上使い続けていれば機械同様に
あちこちの部品が傷んで具合が悪くなるのは仕方がない。そもそも健康という
完全状態を理想としながら実際は不完全状態でいるのが現実の姿というものだ。
俗に一病息災という。不完全であることが老いた常態で病気と仲良くするのが
健康という理念と思う。